スキージャンプ、姉弟ダブルV…下川の伊藤有希・将充両選手
スキージャンプの「雪印メグミルク杯」が7日、札幌宮の森ジャンプ競技場で行われ、女子は伊藤有希選手(17)
(下川商高)、ジュニアは伊藤将充選手(13)(下川中)の姉弟がアベック優勝を飾った。
初優勝した有希選手は1回目96メートル、2回目94メートル50と、女子では唯一、2本ともK点(90メートル)越えの
ジャンプをそろえた。将充選手は1回目に100メートルの大ジャンプ。2回目は89メートル50にとどまったが、2位に
大差をつけての圧勝だった。今大会では乳製品が副賞についており、有希選手は「2倍もらえるので、お母さんも喜ぶと
思う」とほおを緩めた。
2人の父、克彦さん(44)は下川ジャンプ少年団、下川商高のコーチとして、バンクーバー五輪代表の伊東大貴選手
(雪印メグミルク)らを育てた。
ジャンプ一家に育った姉弟は、ともに物心がついた頃から、自然と町のジャンプ台に上がった。有希選手は「家では
あまりジャンプの話はしない。一日中は嫌なので」と話すが、普段は一緒に練習を行い、お互いにアドバイスし合っている。
将充選手は中学に入って身長が16センチ伸び、1メートル61の姉より7センチも高くなった。世界選手権に2度出場
するなど、日本を代表するジャンパーに成長した有希さんも、弟の飛距離に勝つことは難しくなってきた。
この日も「弟に1本しか勝てなかった」と残念がる有希選手に対し、「2本目も勝ちたかった」と将充選手。克彦さんは
アベック優勝に「親の立場からはうれしいの一言」と話した。
(2012年1月8日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20120108-OYT8T00026.htm