依頼スレ48
「父はライバル」ではない
韓国・大邱で行われた世界陸上の男子ハンマー投げで、室伏広治が優勝。アテネ五輪に続く快挙で、日本人として初めて
五輪と世界陸上の両方で金メダリストになった。
大会直前、6月に訪れた宮城県石巻市の中学校からメッセージ入りの日の丸が届いていた。その旗を自室に掲げて競技に
集中した36歳。被災地の映像を見て奮起した“なでしこジャパン”のように、「誰かのために」戦ったことが最高の結果を
もたらした。
室伏にとっては「父のために」戦った結果でもある。千葉・成田高時代から20年以上にわたって指導してきた重信さん
の目の前での勝利。“アジアの鉄人”と呼ばれた前日本記録保持者も、「たいしたものだ」とたたえてくれた。
当然ながら「父を超えた!」と見出しを立てたいところだが、室伏自身にはそういう意識がない。実際に聞いてみたこと
があるが、こういう答えが返ってきた。「私は父が築いた土台の上に立っているんです。だから『父を超えた』ということ
はありません。父と一緒に戦っている感じです」
39歳まで日本記録の更新を続け、40歳でアジア大会5連覇を達成した重信さん。研究と工夫を重ね、独自の理論がほ
ぼ完成したところで競技生活を終えた。その成果を引き継いでスタートした室伏が、「父と一緒に戦っている」と話すのは
理解できる。
http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110908/oth11090807590001-n1.htm