拉致被害者の救出を訴える拉致被害者の家族会などによる緊急国民集会が4日、東京都内で開かれた。
コロコロ代わる拉致問題担当相に拉致容疑者につながる政治団体への献金、
家族らが反対する朝鮮学校無償化の審査再開など続出する問題に、
民主党政権に対する家族らのいらだちと失望感が噴き出した。
集会は、平成20年9月4日に北朝鮮が拉致被害者の再調査に合意しながら
先送りを通告して3年になるのに合わせ、開かれた。
集会では、再調査に応じない北朝鮮への追加制裁や、無償化審査を停止するよう政府に求める方針を決議した。
田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(73)はあいさつで、
「首相がコロコロ代わるためほごにされたが、再調査の約束は生きている。
野田佳彦首相には拉致に対する日本の姿勢をはっきり大きな声で語ってほしい」と話した。
山岡賢次国家公安委員長・拉致問題担当相もあいさつに立ち、「解決に誠心誠意尽くす」と述べたが、
準備された原稿を棒読みするだけ。
さらに「政府で検討したが、追加制裁の結論に至っていない」と話し、会場から非難の声が上がった。
これに先立ち、山岡担当相は家族らと初めて面会したが、就任あいさつだけで具体策は示さなかったという。
集会でもあいさつを終えると早々に退席した。
出席者からは、菅直人前首相側の献金や朝鮮学校無償化審査の再開指示に対する批判が相次いだ。
松木薫さん=同(26)=の姉、斉藤文代さん(66)は「家族は政府がどうにかしてくれると信じ、何とかやってきた。
『全力を尽くす』といった菅前首相の言葉は嘘だったのでしょうか」と語った。
集会後、家族の一人は「山岡担当相には自分の言葉で話してほしかった」と話していた。
ttp://sankei.jp.msn.com/life/news/110904/trd11090420480015-n1.htm