飲んだら乗るニャー!、首輪でPRのパトロール猫に逗子署が感謝状/神奈川
飲んだら乗るニャー!。1匹の雄ネコが、逗子市山の根3丁目周辺で「飲酒運転追放」を訴えながら日々、パトロールに励んでいる。
ある日はバイクのシートの上にちょこん、別の日は階段の下でごろり。
街角に出没しては、住民に頭をそっとなでられつつ、首輪に記されたキャッチフレーズをさりげなくPR。
逗子署は11日、地元のスターとなったネコに感謝状を贈った。
ネコの名は「ニャン」。雑種で、推定年齢は11歳。村田精肉店を営む交通指導員の村田政喜さん(71)が飼っている。
「10年前にがんを患った直後、家の近くで子猫を見つけてね。今度は僕が助けてあげる番だと思った」。
やせ衰え、歩けないほど弱っていた子猫を動物病院に連れて行ったり、まめまめしく世話をしたり。元気を取り戻した子猫は、こうして「村田ニャン」となった。
1957年から交通指導員を務める村田さん。ニャンの首輪に交通安全キャンペーンで入手した「飲酒運転追放」のステッカーを張ったのは3年前のこと。
「自宅にいるのは寝るときだけ」という外出好きのニャンの、歩道を歩いても決して道路へ出ない習性に着目したからだ。
精肉店の軒先、街角のバイクのシートの上、階段の下…と日々、パトロールに余念のないニャン。
幼子でも大人でもじっと頭をなでられる「よい子」の性格と、首輪の飲酒運転追放の文字が相まって、地元のスターへと成長した。
ニャンの活躍を耳にした逗子署は夏の交通安全事故防止運動初日の11日、同署で感謝状と首輪、キャットフードを贈った。
「でかしたぞ、ニャン」。満面の笑みを浮かべた村田さんの胸に、ニャンはおとなしく抱かれていた。
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