「殺害は国際法違反」ビンラディン容疑者の息子、米紙に
国際テロ組織アルカイダ指導者のオサマ・ビンラディン容疑者を米軍が殺害したことについて、
同容疑者の息子たちが米紙ニューヨーク・タイムズに声明を寄せ、「明らかな国際法違反だ」とオバマ大統領を批判した。
同紙電子版が10日報じたところによると、寄稿を主導したのは、
1999年までビンラディン容疑者と暮らしていた4番目の息子のオマル・ビンラディン氏(30)。
サウジアラビアとカタールで暮らす息子たちのうち、ほかに3人が声明の内容を承認したという。
声明は、多くの自国民を殺害したイラクのサダム・フセイン元大統領や
旧ユーゴスラビアのミロシェビッチ元大統領らに対しても裁判が行われたとし、
「世界の人々に真実を明らかにするためにも、なぜ、(ビンラディン容疑者を)拘束し、訴追しなかったのか」と指摘している。
オマル氏は、自分はビンラディン容疑者による暴力にも反対していたとし、
「父を非難したのと同じように、非武装の男女の殺害を命じた米大統領を非難する」としている。
声明はオマル氏との共著がある米国人作家を通じて寄せられた。(ワシントン=望月洋嗣)
http://www.asahi.com/international/update/0512/TKY201105110587.html