富山のグループが義援金募る
東日本大震災などの影響で中止となった全日本チンドンコンクール(会場・富山市)の代わりにと、富山市の大道芸人のグループが8日、同市の松川べりでチンドン流しを行った。
あいにくの雨となったが、鮮やかな衣装を着たチンドンマン10人がにぎやかな音色を響かせ、中止を惜しんでいた市民らを和ませた。
チンドン流しをしたのは、コンクールに毎年参加しているイベント会社「作芸人磨心(さうんどましん)事務所」(富山市有沢)。
野尻博社長(61)によると、ニュージーランド地震や東日本大震災で多数の被災者が出ていることから先月23日にコンクールの中止が決定して以来、残念がる声が多く寄せられたという。
同事務所では、すでに今年のコンクール衣装などを準備していたことから、「こんな時だからこそ、自粛ではなく、日本を元気にしたい」と無料で流しを行うことにした。
宮城県塩釜市で被災したチンドン仲間のためにと、メンバーの一人が楽器の代わりに手作りの募金箱を手にして練り歩いた。
野尻社長は、岐阜県朝日村に震災で避難中の福島県いわき市の人々を慰問し、チンドンを披露した際、「久しぶりに心がほぐれた」と喜ばれたといい、今後、被災地への慰問も計画中という。
同事務所は、9日も松川べりで流しを行い、素人のチンドンマンらと総勢約30人の「チンドンオーケストラ」も披露し、義援金を募る予定。
(2011年4月9日 読売新聞)
震災の義援金を募ってチンドン流しを行うメンバーら(8日、富山市の松川べりで)
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