ウィキリークス(WikiLeaks)は,ニュースで取り上げられることも多いので,名前をご存じの方は多いと思います。
各国政府や企業の機密情報を広く募集し,インターネット(やマスコミ)を通じて公開するという活動を行っているWebサイトです。
基本的には「情報は公開されるべき」という原則を徹底して貫いています。
そこで読者の方に問題です。「ウィキリークスが絶対に公開しない情報」とは何でしょうか。
即答された方は,ウィキリークスについてよく理解している方だと思います。答えは「内部告発者の素性」です。
ウィキリークスが扱う情報の多くは「政府や企業が公にしてほしくないもの」です。
告発者の素性がばれてしまうと,告発者本人や家族が拘束されたり,場合によっては命の危険にさらされたりすることもあります。
もしそんな危険があるなら,情報を提供しようとする人はいなくなるでしょう。
ですから「告発者の素性を絶対に漏らさない」というのはウィキリークスの生命線なのです。
これまでウィキリークスに関連して何人かの告発者が逮捕されましたが,
これらはウィキリークス以外のところで足がついたのが原因だそうです。
ただ,インターネットを使って通信を行う場合,完全な匿名性を確保するのは実は困難です。
通信を中継したサーバーなど,さまざまな箇所にログが残るため,それらの手がかりをたどっていけば,
たいていの場合は本人を特定できてしまいます。
先日の京大入試のカンニング事例でも,インターネットの質問サイトに問題を投稿した受験生があっという間に特定されました。
では,ウィキリークスはどのような技術で内部告発者の素性を守っているのでしょうか。
以下略
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/TOPCOL/20110309/190209/