アイルランドの銀行は事業縮小、海外資産売却へ−レニハン財務相
11月22日(ブルームバーグ):アイルランドのレニハン財務相は、
「アイルランド経済の実際のニーズ」に見合うよう、同国の銀行は事業を縮小すると述べた。
同財務相は21日、「海外および非中核資産のうちどれが処分可能かを検討するため、
銀行自体の資産基盤を見直すことが1つの明確な選択肢だ」と話した。
アイルランドの銀行の主な海外資産は以下の通り:
アイルランド銀行は、英国のブローカー供給の住宅ローン事業を2009年に縮小し始めた。
同行はまた英郵政事業との合弁事業もある。ブルームバーグがまとめたデータによると、同銀の09年の収入の3分の1は英国が占めた。
アライド・アイリッシュ銀行は先週、北アイルランドのリテールネットワークおよび英国の商業銀行からなる英国部門の売却をいったん取りやめた。
「納得できる条件」では完了しない可能性があるためと説明した。アライド・アイリッシュ銀の株主は、
同銀が保有する米銀M&Tバンクの発行済み株式の22.4%を15億ユーロ(約1700億円)で売却することを承認した。
アライド・アイリッシュ銀はまた、9月10日に合意したポーランドのバンク・ザホドニWBKの売却により、来年上半期に31億ユーロを受け取ると見込んでいる。
アングロ・アイリッシュ銀行は09年に国有化され、事業が縮小化されているが、いわゆる資産回収会社と資金提供銀行への事業分割を進めている。
同銀の英国での融資は、アイルランド国家資産管理機構(NAMA)向けに割り当てられた58億ユーロの融資を含め総額176億ユーロに上る。
同銀はまた米国で107億ユーロ相当を融資しており、この中にはNAMAに移管される予定の24億ユーロが含まれる。
国有化を免れたアイルランドの住宅金融会社、アイリッシュ・ライフ・アンド・パーマネントは英国で住宅ローン事業を運営しているが、新規融資を中止した08年以降は事業縮小を進めている。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a3NNYG4GVGyY