環境省レッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)種1類に指定されている水生昆虫コガタノゲンゴロウが柳井市の柳井高の校庭の池で見つかった。
生物担当の教員、篠崎研介さん(30)は、まとまって生息している場所から校内に飛来したと推測。
「生徒の環境保護意識が高まれば」と授業に活用している。
ゲンゴロウより一回り小さい体長約3センチ。篠崎さんが9月28日に見つけ、網で捕まえた。前脚の特徴から雄とみられる。
大学で生態学を専攻し、山口むしの会会員でもある篠崎さんによると、コガタノゲンゴロウはかつて西日本各地の水田などに生息。
山口県立博物館(山口市)にも、光市で1954年に捕獲された標本が保管されている。
しかし、農薬の使用やため池の減少などで激減。ホシザキ野生生物研究所(出雲市)の林成多主任研究員は
「中国地方では条例で採集を禁じた鳥取県をはじめ山陰側で確認例が増えているが、山陽側で見つかるのは大変珍しい」と説明する。
【写真説明】柳井高の池で捕まえたコガタノゲンゴロウを見る篠崎さん
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn20101022003801.jpg http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201010220038.html