がん治療で脱毛した患者用の帽子が好評、病乗り越えた山崎さん「仲間支えたい」
脱毛で頭皮が敏感になるがん患者のために軟らかい素材で帽子を作っている山崎さん。デザイン性と機
能性の両立が自慢だ=葉山町木古庭の自宅
http://news.kanaloco.jp/common/user/news/photo/1/100924/25_004024.jpeg わたしが支えられたように、わたしも誰かを支えたい―。葉山町木古庭の帽子デザイナー山崎仁美さん
(52)が、がん治療で脱毛した患者のために手作りした帽子が評判を呼んでいる。抗がん剤などの副作用
で髪の毛が抜け、心を閉ざしがちになる患者にがんと向き合う勇気を与える「ハンドメイドハット」。乳がん
を乗り越えた”元患者”として、がんと闘う仲間にエールの気持ちを込める。
「がん治療は進歩しているのに、患者の心のケアは遅れたままではないか」。そんな疑問がきっかけだ。
がん治療に伴う脱毛は患者を精神的に苦しめる。人目を避け外出を控えがちになったり、投げやりになっ
てしまう例も少なくない。
これまでに延べ8千人に帽子を届けた。患者から届く手紙にはいつも前向きなメッセージがつづられてい
る。ゆっくりと目を通し、一人一人に返事を書くのが日課になった。「患者さんの言葉が励み。だからここま
で走ってこれた」。山崎さんの素直な思いだ。
手術から7年。定期検査で異常は見付かっていないが、再発の不安は消えない。「死を目の前にしたら、
やっぱり怖い。だけど、やりたいことをしている今なら、自分らしく治療に臨めるんじゃないかな」。仲間と、
自分のために、これからも帽子を作り続けるつもりだ。
(抜粋)
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1009240007/ 依頼55