トヨタ自動車がドイツの自動車大手ダイムラーに対し、ハイブリッド車(HV)に関する技術供与を検討していることが16日、分かった。
トヨタは、HVの普及のため、他メーカーからの技術供与の申し入れに積極的に対応する方針。実現すれば、日産自動車、米フォード・モーター、マツダに続き4社目となる。
トヨタ関係者によると、ダイムラー側から技術供与を受けたいとの申し入れがあり、トヨタは収益性があるかどうかなどの検討に入った。
HV技術は、開発に加え、充電池やモーターなどの設備投資に多額の費用がかかっており、技術供与先が増えることはトヨタにとってもメリットがある。
また、トヨタ方式のHVシステムを普及させ、環境対応車の市場での主導権を強化する狙いもある。
ダイムラーは、高級車ブランド「ベンツ」の一部車種にHVがあるが、小型車にもHVを導入したい意向だという。
トヨタは昨年発売したHV「新型プリウス」が大ヒット。国内では来年、プリウスより小さいコンパクトタイプのHVを発売する。
一方欧州では、6月から英国工場で小型車「オーリス」のHVの生産を始めたほか、フランス工場でもヤリス(日本名ヴィッツ)のHVを生産する予定。
ダイムラーは、こうした小型車に強みを持つトヨタのHV技術に注目したとみられる。
トヨタは2002年、日産に対してHVの基幹部品の提供で合意したのを皮切りに、04年にはフォード、今年3月にはマツダにHVの技術ライセンスを供与することで合意している。
http://www.asahi.com/car/news/NGY201009160006.html