スレタイ:映画批評家「劇場版ガンダム00はガンダムじゃない」
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「機動戦士ガンダム」シリーズ「00」の、テレビ放映後のエピソードを描く劇場版SF・アクション・ムービー。
テレビやOVの編集版ではない、実に19年ぶりの完全新作ストーリー。
「ガンダム」シリーズといえば、その核となるのは人間同士、国同士がモビル・スーツという戦闘機械に乗って戦う、というのがこれまでの流れ。
だが、本作ではシリーズ初の、正体不明の地球外生命体から地球を守るために
主人公たちがガンダムを駆使して戦う、というものになっている。
一見しての印象は、まるで少年マンガ誌に連載されるような正統的なSF・アクション・アニメ。
ガンダムの祖師・富野由悠季が描く、緻密なまでの人間関係と設定、内面の葛藤などは、
ほとんど描かれていかない。
そしてテレビ放映されていた「00」シリーズを見ていないと、全く登場人物の人間関係も分からない。
そうした作りは、昨今のテレビドラマの劇場版と同じ流れだ。
まず「00」ファンありきの作品となっている。
物語は、思想や立場の違う人間同士が、それぞれ自分たちの生きる地球を守るために
手を組むことになる、というもの。
そこはこれまでの人間対人間から、人間対人間以外のモノ、に変わったと考えられる。
そして、人間以上に進化したものが、地球を救える、というラストは、何か現在の人間には救えるものはないのだ、と言っているようにも思えてしまう。
結局は、普通の人間同士では永遠に分かり合えないのだ、と。ラストは希望があるようで、ない。
単純に考えているだけだと、「こんなのガンダムじゃない」と言うだけて終わってしまう。
それでは、僕らが試写を見せていただいている意味がない。
http://ameblo.jp/blues-yoshi/entry-10648878443.html