熱中症死者、全国で200人超=梅雨明け後、水分補給を―8月に再び猛暑も
全国でほぼ一斉に梅雨明けした17日から29日までの約半月間に、熱中症による死者が
全国で200人を超えたことが31日、時事通信社の集計で分かった。
約9割が65歳以上の高齢者で、自宅など屋内での死亡例も目立った。
猛暑は大雨の影響で弱まったが、8月上旬にかけ再び強まる恐れがある。
気象庁や各地の消防などは、こまめな水分補給などの対策を呼び掛けている。
東京都監察医務院や各地の消防、警察などの情報をまとめると、17〜29日に熱中症で
死亡した人は、全国で少なくとも217人に上った。東京82人、埼玉42人のほか、栃木、千葉、
三重、兵庫各県ではそれぞれ7人が亡くなっている。
草むしりなどの農作業や散歩の途中に倒れた人が多かった。千葉県木更津市では女性(81)が
介護施設の送迎車の中に約8時間放置され死亡。大阪市では夫(79)と妻(87)が窓を閉め切った
自宅マンションで死亡していた。夫婦の部屋は扇風機のみで、「蒸し風呂状態」(府警)だったという。
一方、岐阜県恵那市では30代男性が道路工事現場で警備中に倒れたほか、兵庫県新温泉町では
40代男性が自転車レース中に倒れるなど、比較的若い人が亡くなる例もあった。
梅雨明け後、最高気温35度以上の猛暑日が続き、熱中症は「例年にないペース」(奈良県防災統括室)で増加。
東京都の担当者は「言葉のイメージから『日差しがなければ大丈夫』と感じるかもしれないが、
実際は屋内も危険。クーラーを使わず死亡した高齢者も多かった」と話す。
そーす
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010073100038