アメリカ南部のメキシコ湾で大規模な原油の流出事故を引き起こしたイギリスの石油大手、BPは、
ことし6月までの3か月間の決算が、およそ1兆5000億円の巨額の赤字に陥り、
事故の責任を明確にするため、ヘイワード最高経営責任者が、ことし10月に退任すると発表しました。
27日の発表によりますと、BPは、ことし4月から6月までの決算で、メキシコ湾で起きた原油流出事故の対応にかかった費用や、
今後、見込まれる補償などに、あわせて322億ドル(日本円でおよそ2兆8000億円)を計上しました。
この結果、最終的な損益は、およそ1兆5000億円の巨額の赤字に転落し、BPでは、財務の悪化を防ぎ、
補償費用をねん出するため、新たに2兆6000億円規模の資産の売却を進める方針です。
また、BPは、事故の責任を明確にするため、ヘイワードCEO=最高経営責任者がことし10月1日付けで退任することも明らかにしました。
しかし、ヘイワード氏は退任にあたり、およそ1億4000万円の報酬を受け取り、
その後もBPが出資する合弁会社の役員に就くということで、さらなる批判を招くことも予想されます。
後任には、先月から原油流出事故への対応の責任者を務めているダドリー取締役が就任する予定で、
事故への対応と経営基盤の建て直しという困難な課題に取り組むことになります。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100727/k10015997531000.html