「家を修理していて見つけたという訓民正音、骨董品店で盗んだもの」
尚州訓民正音紛争2年目、所有権民事訴訟1審判決
2008年7月、尚州(サンジュ)で発見された訓民正音解例本の2年余りにわたる所有権訴訟が一段落ついた。
6月25日、大邱地方裁判所尚州支援民事部は「尚州で骨董品店を経営するチョ・ヨンフン氏(66)の店からペ・イッキ氏(47)が
訓民正音を盗んだ」という1審判決を下した。裁判府は判決文でペ氏はチョ氏に訓民正音を渡し、訴訟費用を全額負担せよと宣告
した。また訓民正音を引き渡せという命令に対して仮執行宣告を下し、抗訴審以前でもチョ氏側でペ氏が持っている訓民正音を手
にすることができるようにした。
訴訟に巻き込まれた訓民正音は澗松美術館が所蔵している国宝70号訓民正音解例本と等しい版本で2008年7月、ペ氏が「家
の修理をしていて見つけた」と公開した。これを聞いたチョ氏が「その本は私たちの店から盗んだものだ」とし、ペ氏を相手に窃盗の
疑いで訴訟を申し立て、これに対してペ氏は誣告罪で対抗告訴した。この訴訟(刑事訴訟)は主張を裏付けるに値する決定的な根
拠がないという理由で昨年9月、双方疑いなしと結論が出た。すると11月、チョ氏側では物品引き渡し訴訟(民事訴訟)を始めた。
裁判所は1審判決の1カ月前、50対50で分けよという和解勧告決定を下したが、ペ氏が拒否した。
チョ氏側パク・チン弁護士は「完全に勝った。この程度なら抗訴審でも逆転することはない」とし「これからは本を安全に確保する
ことが最も重要だ」と述べた。しかし訓民正音をめぐる2年にわたる訴訟で訓民正音は1回も完全な姿で公開されたことがない。本
を所有しているペ氏が公開を拒否したからだ。彼は本を1枚1枚ばらし、1、2枚だけ公開した。警察捜査も、民・刑事裁判も訓民正
音なしで進行された。
6日、抗訴書を受け付けたペ氏は「くやしい。最後まで行くつもりだ。私のものだから当然抗訴する」と話している。訓民正音に対
する質問には「本に対してはどんな答えもできない。話すことはない」と答えた。
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