市民団体「素敵なおっぱいゲット!(SOG)」
乳がんで失った乳房を再建手術で取り戻した患者でつくる市民団体「SOG(ステキなおっぱいゲット)」が3日、
大月市御太刀の大月市民会館で、乳がんで乳房を切除し、今後、再建手術を検討している患者らを対象に講演会を開いた。
県内外から参加した約100人の乳がん患者らからは「手術が楽しみ」と前向きな声が聞かれた。
講演会では、日本で初めて太ももの脂肪を移植する手術に成功した乳房再建外科医で、横浜市立大の佐武利彦准教授が手術や術後の経過について講義した。
佐武准教授によると、乳房再建手術は、切除した乳房に、自身の腹や尻、背中などの脂肪を移植する方法と、シリコンを入れる方法の2種類がある。
肪を移植する手術では、顕微鏡を見ながら脂肪を血管ごとつなぐ。移植した脂肪の細胞は生きているため、太ったりやせたり体形が変化するのにあわせて乳房の大きさも変わる。
シリコンを注入した場合に比べ、再建した乳房は温かく自然な形となり、保険も適用できるため、金銭的負担も少ない。佐武准教授の手術は2012年4月以降でなければ、予約がとれないほどの人気だという。
講演の後は、全国各地から集まったSOGの会員約30人が手術を受けた体験を語った。
SOGの桑田ゆかり会長は「SOGは手術で前向きになれた人の集まり。深刻さや暗さはまったくないですよ」と話し、和気あいあいとした雰囲気で、体験談が披露された。
会員が参加者に再建した乳房を見せて触らせると、「すごい」「やわらかくてきれい」と歓声が上がった。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamanashi/news/20100707-OYT8T01018.htm