アルゼンチン:元大統領の裁判開始 反政府派銃殺に関与で
1976〜83年のアルゼンチン軍事独裁政権下で反政府活動家らの銃殺事件に関与したなどと
して、ホルヘ・ビデラ元大統領(84)と軍・警察幹部ら20人以上が起訴され、同国連邦裁判所で2
日、審理が始まった。AP通信などが報じた。
元大統領は、クーデターで政権を掌握した軍政を象徴する人物。76年3月の大統領就任後、同
年4月から10月にかけ、秘密収容所に収監中の約30人の銃殺にかかわったとされる。
元大統領は85年、軍政下の虐殺事件で無期懲役となったが、90年に大統領令で恩赦を受け
た。その後の政権が軍政下の人権弾圧について刑事責任追及を進め、2006年に裁判所が恩赦
を無効として審理に道を開いた。
軍政下の「汚い戦争」と呼ばれる弾圧での死者・行方不明者は、政府調査で約1万3000人、人
権団体の指摘では約3万人とされる。(共同)
http://mainichi.jp/select/world/news/20100704k0000m030003000c.html