米国、中国のレアアース輸出規制でWTO提訴検討
6月22日(ブルームバーグ):携帯電話やレーダーの製造に使われるレアアース(希土類)に対する中国の輸出規制について
米通商代表部(USTR)が世界貿易機関(WTO)に提訴する可能性があると、米業界関係者が明らかにした。
協議は極秘だとして業界関係者が匿名で語ったところによると、米政府はWTO提訴に備えて、
業界団体や労働組合に対し、中国がレアアースの輸出を規制している証拠を提出するよう求めている。
米政府監査院(GAO)の4月の報告書によると、中国はレアアース生産の97%を管理しており、
米国に対して「市場支配力」があると指摘。割り当てや最高25%の輸出税を通じてレアアースの輸出を制限しているという。
USTRは3月に公表した国際貿易障壁に関する年次報告書で、
「中国は輸出規制によって、国内で極めて過剰供給となっているレアアースの国内価格を人為的に押し下げることが可能となっている」と分析している。
米国の製造業者が中国の通商政策で差別されていると指摘する声が議員の間で強まっていることに伴い、
カークUSTR代表とロック商務長官は23日の上院財政委員会で中国について証言する予定。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aTjKXxD6UU7U