スイス議会:UBS顧客情報の提供で米国との合意を承認(Update1)
6月17日(ブルームバーグ):
スイス議会は17日、同国政府が脱税の疑いのあるUBSの顧客の口座情報を引き渡すとした米国との合意を承認した。
UBSの米国での事業を危うくする恐れのあった2年間にわたる米国との法律をめぐる争いが終結することになる。
国民議会(下院)、全州議会(上院)ともに採決で承認を決めた。
米国との合意を国民投票にかける求めもあったが、上下両院のぎりぎりの交渉でこれを回避した。
ルツェルン大学のフランコ・タイシュ教授(商業法)は、「良識が勝った。
スイスは今、自国の長所に注目し、前進することができるようになった」と評価した。
スイスは昨年8月、脱税に関与した疑いのある最大4450人のUBS顧客の情報を米当局に提供することで合意していた。
スイス連邦行政裁判所が今年1月に米国との和解を完全に実施することはできないとの判断を下したことから、
スイス政府は議会に承認を求める必要に迫られた。
国民投票が実施された場合、米国に情報を提供する期限を守れない可能性があった。
スイス下院は17日、国民投票の選択肢を含まない合意案を賛成81、反対63で可決。
上院も同日先に、政府の米国との合意を承認していた。
ttp://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=apOBNDWOVWk8