英国の中等教育、GSCE試験で使用される新しいテキストブックにレディオヘッドのトム・ヨークのインタヴューが掲載された。
ヨークはこの中で、メジャー・レーベルを“沈みかけている船”と評し「大手レコード会社に頼らず、自分自身でやってみるべきだ」と話した。
ヨークのインタヴューは、日本でいう公民の授業で使用されるテキストブック『Rax Active Citizenship Toolkit』が掲載。ミュージシャンを目指す若者への
アドバイスを求められた彼は「業界は瀕死状態」「だから、沈みかけた船には頼るなって言いたい。本当だ。沈みかけている」と話した。
ミュージシャンの権利を守ろうとするロビー団体Featured Artists Coalitionの主要メンバーであるレディオヘッドのバンド・メイト、エド・オブライエン(G)と
こんな話をしたと続けている。「彼は、音楽業界が崩壊するのは時間の問題だ、数年もかからない、数ヶ月の話かもしれないって言ってる。
彼は、アーティストにきちんと支払いがなされる仕組みを構築しようとしている。でもそれは業界の保守的な姿勢と対立するものだ」
レディオヘッドはEMIとの契約が切れた2007年、アルバム『In Rainbows』を自主リリース。価格設定を購入者に一任したものの、
レコード会社や流通の中間マージンが発生しないため、多大な利益があったといわれる。
しかしながら、これはメジャー・バンドだからなせる業。「革新的」との評価があった一方、「若手の芽を摘んだ」との批判も上がった。
今回の発言も賛否両論に分かれるだろう。
『Rax Active Citizenship Toolkit』は政治家、裁判官、警察庁長官らの対談からヨークほか、女性ヒップホップ・アーティストMs Dynamiteの
インタヴューも掲載している。一般書店にて購入できる。
http://www.barks.jp/news/?id=1000061791