2010年5月19日、中国経済網によると、中国でネットへの書き込みに対する実名制が導入される影響に
より、投稿や書き込みによって収入を得ている約 10万人の「水軍」と呼ばれる人々が失業の危機に瀕
している。
「水軍」とは、報酬を得てBBS(ネット掲示板)やサイト上にスレッドを立てたり、あるいはスレッド
に対する書き込みをしたりするいわゆる“サクラ”的な役割を果たすこと。これを専門の職業として
いる者もいれば、正式な職業を持ちながらこれにより副収入を得ている者もいるという。正確なデー
タは存在しないものの、大小グループを合わせると、約10万人の「水軍」が存在しているとも言われ
ている。彼らの役割は、特定のニュースに対する意見、あるいは特定の商品に対する評価などについ
て、BBSやサイト上に大量に書き込みすることによって世論を一定の方向に誘導することにあり、その
伝達速度は極めて早く、また広範囲に及び、非常に大きな影響力を持つという。
中国ではこれまで、ネット上の書き込みについては匿名が認められていた。しかし国務院のニュース
部門は今月5日、主要なニュースサイトや商業サイトにおける書き込みについて、試験的に匿名での書
きこみを禁止する「実名制」を採用すると発表。すでに主要なBBSサイトなどでは、匿名の書き込みが
できなくなっている。
こうした状況に対し、「水軍」サービスサイトの「水軍網」創始者・梁賽(リャン・サイ)氏は、一
部「水軍」の無秩序な反道徳的行為などがメディアの批判を引き起こしたことが実名制導入の背景に
あるとの見解を示した。梁氏はまた、「水軍」の大部分は副業であることから、実名制導入による影
響は小さいとみており、むしろ「早期の実名制導入を支持していきたい」と語っているという。(翻
訳・編集/HA)
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