現在放映中のアニメ『けいおん!!』の大ヒットや、発売間近のゲーム『ラブプラス+』への盛り上がりを見ると、アニメ・マンガ・ゲームなどの
「二次元美少女キャラ」に恋をする、いわゆる「萌え」という行為のムーブメントは、一時のブームを通り越して社会に定着したようです。ただ「萌える」主体は、男性が多いとみられがちです。
そんな「萌える」男性に対する女性側からの意見がネット上で話題になっていました。「彼氏が二次元にハマッたら絶対にイヤ」という意見を始め、嫌悪側の意見が多いようです。
◆ オタクを「カイゼン」させる『電車男』のエルメス
2ちゃんねるのスレッドから始まり、書籍化、ドラマ化、映画化といったメディアミックスの過程で、世間に対するオタクの認知度を圧倒的に引き上げたのが
『電車男』だったのではないでしょうか。この物語はキャリア女性の「エルメス」が、生身の女性に興味がない「電車男」を大人の女性と突き上げるまで「成長させる」仕組みになっている、
と主張するのは作家の本田透さんです。本田さんが『電車男』ブームに対抗してお書きになった本『電波男』の中では、
「『電車男』は二次元萌えの男性を三次元女へと堕落させる」と批判を展開しています。この主張に対し『だめんず・ウォ~か~』で知られる漫画家の倉田真由美さんは、
現実の女性に相手にされず「萌え」に走るオタク達が諸悪の根源だ、と主張していたりします。
◆ 女性も男性も寂しい?「一億総萌えオタク化」へ
しかし、女性の中にも「やおい」「腐女子」とよばれる「二次元萌え」のオタク達が現れ始めているのは、昨今の報道などでも明らかです。
本田さんは「女性がブランドものの服やグルメにお金をつぎ込むのと、オタクが二次元キャラに入れ込むことは同じ」だとしています。
男性オタクも女性オタクも、オタク趣味も非オタク趣味も、あるいはモテも非モテも、既成の価値観に従うことをやめて、
自分の好きなものに閉じこもっていくのが最近の傾向なのかもしれません。「萌え」がいまだ一部の女性などには嫌われているのは確かのようですが、
そう批判する女性の側も何らかの「萌え対象」をひそかに持っているのかもしれません。
http://himo2.jp/472500