性犯罪被害ケア拠点 全国初、尾張の病院に設置へ
性犯罪に遭った被害者のケアに官民が協力して取り組む拠点を、警察庁と愛知県警が6月、
全国で初めて県内の民間病院に設置する方向で最終調整していることが分かった。
民間団体のスタッフと女性警察官が常駐し、被害の申告や治療、カウンセリングなどを
1カ所で受け付ける日本版「ワンストップセンター」のモデル事業で、成果が得られれば全国で導入を目指す。
拠点では、医師や相談員、警察官らが必要なケアを迅速、効率的にできるようにする。
被害者が各機関で繰り返し性犯罪の体験を説明し、心の傷を広げる2次被害を防ぐ。
被害の申告をしやすくして、犯罪者の早期摘発につなげる狙いもある。
県警などの関係者によると、拠点は尾張部の民間病院に置き、
運営は犯罪被害者の支援に実績のある県内の民間団体に委託する案が有力となっている。
案では午前9〜午後5時、女性警察官と支援団体スタッフが対応する。
必要に応じ臨床心理士や法律家の相談も受けられるような仕組みも検討する。
警察庁は3月、犯罪被害者支援の総合的な推進計画を策定。今回の拠点事業も目玉として盛り込んだ。
こうしたワンストップセンターは、先行的に取り組んでいる韓国で24時間態勢の施設が整備されているという。
警察庁は、被害が多発する大都市などで候補地の選定作業を進め、愛知県警が誘致に名乗りを上げていた。
県警は同庁や公募に応じた支援団体などと詰めの協議を急いでいる。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2010051190090826.html