米国生まれの人気者パンダ、中国で静かな暮らし
米首都ワシントンで生まれたオスのジャイアントパンダ「タイシャン」が中国に返還されてから1カ月あまり。
米国ではいつも大量のファンと専属スタッフに囲まれるセレブ生活だったが、今は中国四川省の研究センターで
90頭の中の1頭として静かに暮らす。その様子を取材した。
飼育係によれば、タイシャンは今も非常に元気で食欲も旺盛、1日に10―20キロの竹を食べている。
バースデーケーキやスイートポテトといった盛大な誕生祝いはないが、中国の竹は最高だと職員は口をそろえる。
タイシャンは2005年7月にワシントンの国立動物園で生まれ、デビューすると一躍人気者に。
子供のころに撮影されたくしゃみの映像は、動画共有サイトのユーチューブで5100万回も再生された。
しかし貸出期間の終了に伴い、ジョージア州アトランタで生まれたメスのパンダと共に、2月に中国に返還された。
帰国後間もなく中国の自動車メーカーがスポンサーに付いて100万人民元(約1300万円)を提供、
エサ代や医療費などの経費も負担しているが、米国時代のような特別扱いはしない意向。
センターでは同世代のパンダ同士が近くで暮らせる環境を作っているといい、タイシャンには好みのパートナーを選んで
父親になって欲しいとの期待がかかる。ただし繁殖は6―7歳になってからだという。
同センター副所長は「ワシントンの皆さんには安心してほしい。タイシャンがここ中国で幸せで健康な生活を送れるよう、
われわれは全力を尽くす」と話している。
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