巨額な首相の本人貸付金、実態は寄付
資金管理団体「友愛政経懇話会」の会計を、勝場啓二元公設第1秘書(59)に任せっきりにしてきたという鳩山首相。
しかし、周囲の証言では、鳩山氏の違った一面が浮かび上がる。
政治資金パーティーの際、何人が来たのかはもちろん、誰が何枚のパーティー券を買ってくれたのかなど、細かいところまで聞く。
政治活動の支出についても同様だった――。
「政治家に向いていないんじゃないかと思うほど、お金に細かかった」
新党さきがけ時代の鳩山氏を知る政党関係者は、そう語る。
東大工学部出身で、数字にうるさく、「典型的な理系人間だった」という。
その鳩山氏が、総額4億円に上る偽装献金事件では、あまりに丼勘定的な事後処理をしようとしている。
今年6月の収支報告書の訂正で、個人資金の貸付金として処理した結果、同会への貸付金は1億円を超えた。
一度も返済された形跡はない貸付金だ。今後予定される訂正でその額はさらに膨れ上がる。
鳩山氏の政治団体への貸付金は、過去5年間の実質収入の約7割を占めることになる。
勝場元秘書は、虚偽記載の動機について「個人献金があるよう、見栄えをよくしたかった」と周囲に話しているという。
「見栄えなんか気にせず、最初から借入金にしておけばいいのに」
(2009年12月27日15時19分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091227-OYT1T00264.htm