依頼19
仙台市青葉区に住む中国・内モンゴル自治区出身の佐藤タナさん(34)が、
会社をつくって母国のめん「草香麺(そうこうめん)」の輸入販売を始めた。
食物繊維などが豊富で食べやすく、水だけで戻せるのが特徴。
「地震などの災害が多い日本では、非常食としても役立つ」と販路の開拓に励んでいる。
草香麺は、現地で「ユウメン」と呼ばれる伝統食で、エンバクの一種の裸オート麦が主原料。
原料をいためた上で湯を使ってこねるため、ゆでる必要がない。
湯で6分、水でも30分程度浸しておくだけで戻せる。1年半は保存できるという。
くせがない味で、そうめんほどの細さ。母国ではサラダで食べるのが一般的だという。
佐藤さんは「そばつゆにつけたり、スパゲティのようにソースに絡めたりしてもおいしい。
戻した後も伸びにくい」と説明する。
佐藤さんは1997年に来日。結婚して家族と仙台で暮らす。
日本の地震の多さや震災被害の大きさに驚き、ユウメンが役立つと思い立った。
昨年、宮城大に留学中の妹ソリナさん(27)と食品輸入会社「ユーム」を設立。
現地の指定工場で作った製品を輸入し、今年3月からインターネットで販売している。
既に飲食店でも採用され、青葉区の喫茶店「イタリアントマトカフェ・ジュニア仙台南町通り店」や、
レストランチェーン「ひな野」(宮城野区)の店舗などで、
草香麺を使ったメニューを注文することができる。
草香麺は1袋200グラム(約3食分)で315円。
佐藤さんは「調理や保存に便利なだけでなく、栄養価にも優れている。
母国の名産を知ってほしい」と話している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090909-00000012-khk-l04