難病の拡張型心筋症と闘う秋田県羽後町の小学5年安藤大輝(ひろき)君(11)の支援者
らが、米国での心臓移植手術に必要な費用約9800万円の募金を呼びかけている。
姉の唯さんも同じ病気から2004年5月、15歳で亡くなっており、両親らは「これ以上、家族を
失いたくない。生きるチャンスを与えて」と訴えている。
1万人に1人という原因不明の病気とわかったのは、唯さんが死亡した翌05年8月。昨年、
地元から都内の東京女子医科大病院へ転院したが、主治医の中西敏雄教授(59)は「心
臓が2倍に肥大し、機能が低下している」とし、心臓移植をしなければ余命半年程度と診
断されている。
大輝君は農業を営む父隆基さん(49)、母優子さん(47)の長男で、姉で次女の高校
3年恵さん(18)と祖父母との6人家族。大輝君は野球が好きで、巨人軍の小笠原道大
選手のファン。「病気に負けずに楽しみたい」と、病状の悪化から昨年春に辞めるまで、スポ
ーツ少年団に所属した。
恵さんは「大輝が好きな、お母さんの手作りラーメンを一緒に笑いながら食べたい」と話している。
臓器移植法は15歳未満からの臓器提供を認めていない。米コロンビア大で手術を受けられる
ことになったが、日本の医療保険制度は適用されず、提供者を待つ間の滞在費も必要になる。
募金は、みずほ銀行秋田支店普通口座1993940(「ひろき君を救う会」名義)などへ。
問い合わせは救う会(0183・56・5061。ホームページ
http://www.hirokikun.jp/)