アライグマ急増 農作物に被害
農作物などに被害を及ぼし、特定外来生物に指定されているアライグマが県内で急増している。
生息状況を共同で調べているつくば市のNPO法人「宍塚の自然と歴史の会」(及川ひろみ理事長)と県自然博物館(坂東市)は8日、
土浦市内で記者会見し、県内の「危険地域」として、常陸太田、古河、土浦市を挙げ、
「最悪の場合、全県に広がるまであと7年」と警告した。
県自然博物館の山崎晃司首席学芸員によると、常陸太田市では長谷町地区で少なくとも8個体が捕獲され、
ブドウ畑での食害が出ている。古河市では県境の渡良瀬遊水地で足跡が発見され、特定外来生物に指定される以前に、
埼玉、栃木側で、保護されたアライグマが遊水地に放されていたという。
(中略)
北米原産のアライグマは、雑食性で繁殖力が強く、成長と共に気性が荒くなる。
最初はペットとしてかわいがっていた飼い主が手に負えなくなり、「殺すのはかわいそう」と放す例が増えて野生化した。
指が長く、手先が器用で木に登ってナシや柿などの果物を食べることが多い。農作物被害のほか、
人間に脳炎などを引き起こす寄生虫や狂犬病の媒体役を果たすことも心配されている。
及川理事長は「全県に広がってからでは遅い」と話し、防除計画策定推進などを求める請願書を6月に県議会に提出している。
アライグマに関する情報は同博物館動物研究室(0297・38・2000)へ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20081208-OYT8T00941.htm http://www.yomiuri.co.jp/photo/20081208-197773-1-N.jpg 依頼63