隕石(いんせき)が海に衝突した瞬間を実験で再現し、アミノ酸など生命のもとになる生物有機分子を作り出すことに
物質・材料研究機構(茨城県つくば市)の中沢弘基(ひろもと)名誉フェローと東北大の研究チームが成功した。
地球上の生命の起源を解明するうえで新たな材料を示すとして8日、英科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス」電子版に掲載された。
実験は隕石に含まれる炭素、鉄、ニッケル、初期地球の大気にあった窒素、水をカプセルに詰め秒速1キロの高速で衝突させた。
その結果、アミノ酸、カルボン酸、アミンの3種類の生物有機分子が生成した。
有機分子の起源については諸説ある。中沢名誉フェローは40億〜38億年前、初期の地球の海に隕石が衝突し、
衝撃で有機分子が生成したと提唱しており「仮説が実証された。
生命を作る部品がどうやってできたか分かった」としている。【石塚孝志】
http://mainichi.jp/select/science/news/20081208k0000e040001000c.html