【社会】
守屋前次官に懲役2年6月の実刑 防衛汚職で東京地裁判決
2008年11月5日 16時03分
前防衛次官汚職事件で、収賄と議院証言法違反(偽証)の罪に問われた前事務次官守屋武昌被告(64)ら4人の判決公判が5日、
東京地裁で開かれた。植村稔裁判長は「官僚組織を上り詰めた者の行為として、その規範意識の乏しさは誠に驚きを禁じ得ない。
期間、回数、金額、態様もはなはだ悪質な犯行」と述べ、守屋被告に懲役2年6月、追徴金約1250万円
(求刑懲役3年6月、追徴金約1250万円)の実刑判決を言い渡した。
官僚トップの事務次官経験者の汚職事件での実刑は、岡光序治元厚生次官=懲役2年が確定=以来2人目。
贈賄と業務上横領罪などに問われた防衛専門商社「山田洋行」元専務宮崎元伸被告(70)は懲役2年(求刑懲役3年)の実刑、
米国現地法人の元社長秋山収被告(71)は懲役1年6月、執行猶予3年(同2年)、
有印私文書偽造・同行使の罪に問われた元役員室長の今治友成被告(58)は懲役1年、
執行猶予3年(同1年)の判決がそれぞれ言い渡された。
守屋被告側は即日、控訴した。宮崎被告側も控訴する方針。
植村裁判長は、謝礼と知りながら、わいろを受け取ったと認定。
「装備品を売り込みに訪れた外国メーカーの要人との面談の際、守屋被告は発言内容が宮崎被告に役立つ面があることを認識していた」
と指摘し、「防衛行政全般に対する国民の信頼を著しく失墜させ幹部公務員に対する信頼も傷つけ、厳しい非難に値する」と述べた。
(中日新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008110590160344.html