8月22日(ブルームバーグ):与謝野馨経済財政政策担当相は22日午前の閣議後会見で、
政府・与党が月内にまとめる総合経済対策について、ばらまき的な有効需要創出のための
政策にはしないとの考えをあらためて強調した。経財相は閣議の前後に、首相や経済閣僚らと
対策について議論を積み重ねたとした上で、「経済対策の考え方や項目別の細分化した文書は、
ほぼ完成の域に達している」と述べ、あとは財源問題などが残されていることを明らかにした。
経財相は「作文だけでは経済対策にはならない。やはりどういう予算上の措置をするか。
その他の税制など制度をどうするかという問題が残っている」と指摘。
「財布を預かる財務省が、財源との関係に照らしてどういう規模の経済対策が
可能かということも検討していただかなければならない」と語った。
経財相はまた、同日の経済閣僚らとの協議で、伊吹文明財務相が補正予算に関連して
「規模や財源という言葉を使って話をしていた」ことを明らかにした。
補正予算編成について合意したかとの質問には、
経財相は「そういうものに向かって作業を進めることには意見が一致した」と述べるにとどめた。
経済対策の財源として新規国債を発行するかどうかに関しては、
「財政当局や党が考えること」と指摘。国債増発と財政規律の堅持が両立するかについては、
緊急事態では「どっちかを取るという話でなく、両方少しずつとるという話ではないかと思う」
との考えも示した。
一方で、新規国債を発行することは「ぎりぎりの政治判断」と述べる一方、
「何よりも大事なのは、ばらまきに至らない、ケインズ的なお金は使わない」と述べ、
「単に有効需要を創出する目的としてお金の使い方にはならない」ことを重ねて強調した。
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003008&sid=a1oAZAD6NeKg