将棋の第66期名人戦(朝日新聞社・毎日新聞社主催)、森内俊之名人(37)と挑戦者・羽生善治二冠(37)の
七番勝負第6局が16日から山形県天童市で行われ、17日午後8時10分、羽生が105手で勝ち、4勝2敗で名人位を奪回した。
羽生の名人位は第61期以来。これで通算5期となり、規定により、1935年に名人戦が発足してから
6人目の永世名人(十九世名人)の資格を獲得した。羽生の永世称号は7タイトルのうち6つ目となるが、
「永世六冠」の誕生は初。獲得していない永世称号は永世竜王だけ。これも通算6期で、規定の通算7期にあと1期と迫っている。
これまで実力制永世名人の称号を獲得したのは、木村義雄十四世、大山康晴十五世、中原誠十六世、
谷川浩司九段(十七世)、森内(十八世)。昨年の森内に続き、2年連続で永世名人が誕生したのも初めて。
今期七番勝負の流れを変えたのは1勝1敗で迎えた第3局。羽生が敗勢で迎えた終盤、
森内が打ったばかりの銀を羽生にただで取られるという大ポカが出て逆転。
この勝利でペースをつかんだ羽生は、第6局でも終始積極的な指し回しを見せてシリーズを制した。
羽生新名人の話「今回は力戦形が多いシリーズで苦心した。(永世名人は)終わったばかりなので実感がない」
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20080617-OYT1T00749.htm