俺「ただいまー。よいしょっ…と。はぁ…疲れた」
翠星石「お帰りなさいですぅ。
…なんですかその馬鹿でかい箱。また要らないもの買ってきたんじゃ…」
俺「なんだよ また って…。ちゃんと要るものだよ。見てみな!」ガサゴソ
俺「お、も、い…。ジ、ジャジャーン!」
翠星石「でっかいプロペラ…。背中にしょって空飛ぶやつですか?」
俺「それモーターパラグライダーのやつだろ…。それじゃないよ、扇風機」
翠星石「せ、扇風機?それがですか?」
俺「そうだよ。物置から扇風機出したら壊れちゃってたでしょ?
ホームセンター行ったらこのデカくてフルスチール仕様のかっこいい扇風機が売っててさあ。あまりにインパクトあって買っちゃったよ。
どうせ買うなら前より風量あって良いかなって。これなら来たる夏も涼しく過ごせそうでしょ?」
翠星石「デカけりゃ良いってもんじゃないですよこのお馬鹿ー!こんなデカいのが部屋にあったら狭苦しいじゃないですかー!」
俺「え?そ、そうかな?ま、まあとりあえず設置してみようよ!」
俺「え〜と、この辺が一番良い設置場所かな。よいしょ、っと…」ゴゴン
翠星石「……」
俺「……お、思いっきり存在感あるな…。背の低い家具ばっかの中にあると余計際立つ…」
翠星石「だから言ったじゃないですか…」
俺「で、でも!性能はきっと凄いよ!無骨なデザインで高性能って渋くてかっこいいじゃん!」
翠星石「そうですかぁ…?翠星石はそうは思わないですけど…。
でっかい扇風機が一番目立つお部屋なんて嫌ですよ。
これをインテリアにしようと思ってるならセンスないにも程があるですよヤスヒロ…」
俺「まあ…確かにそう思わないでもないけど…。でもきっと涼しいよ!試してみようよ!」
翠星石「これであんまり涼しくなかったらどけるですよ」
俺「分かったよ。じゃあそこ立っといて。スイッチオーン!」ブフォフォオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!
翠星石「きゃーーーーーーーーーーー!!!!!!」ゴロゴロゴロ
俺「翠星石ーーー!!!」
翠星石「べしっ!ひ、ひどい目に遭ったですぅ…。
風強すぎですよこれー!!!お部屋の小物も色々吹っ飛んだじゃないですかー!暴風警報ですー!」
俺「翠星石も軽く吹っ飛んでたもんな…。で、でも、俺が使うなら夏でも汗一瞬で乾いて良いんじゃないかなー…」