左半身まひから復帰戦で準優勝/大和署の森川巡査長
「心を鍛える剣道を目指す」─。左半身まひから復帰した大和署員が、二日に警察学校
(横浜市栄区)で開かれた県内の警察署対抗剣道大会に同署チームの一員をして出場し、
準優勝に輝いた。「かつての動きにはまだ戻っていない」と自らに厳しい目を向けつつ、
五段の取得を目標に再びけいこに打ち込んでいる。
同署警務係の巡査長森川弦さん(26)は、高校三年生でインターハイに出場。個人戦で
三回戦まで勝ち抜いた実力の持ち主だ。大学卒業後に就職した県警では、剣道の指導役と
して誘いを受けたこともあった。
小学一年生から剣道一筋で、現在の腕前は四段。鍛え上げてきた体に異変が起きたのは、
昨年二月だった。当時配属されていた機動隊の訓練中に意識を失う。「森川、大丈夫か。
左半身が冷たいぞ」。先輩隊員が大声で叫んでいた。
「生まれつき細い首の血管が詰まったことが原因」と医師は説明した。左の手足が動か
ず、歩けない。左半身まひで車いす生活となった。
血流を促す点滴治療を受け一カ月で退院。横浜市内の病院へリハビリに通った。手すり
を頼りに立ち上がり歩く訓練で、ひざに「どのけいこよりつらい」痛みが走った。妻の愛
さん(26)が車で公園やスーパーに連れ出した。「気分転換が体を動かせてくれたように
思う」
昨年六月、職場復帰したが、竹刀を手にできたのは今年二月。倒れてから一年。素振り
や足の運びといった基本を再確認して大会に臨んだ。
(以下略)
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