茨城県土浦市のJR荒川沖駅の連続殺傷事件で、別の殺人事件で指名手配していた
金川真大容疑者(24)の逮捕に向け同駅周辺に配備されていた8警察官は、無線や
拳銃を所持していなかったことが分かった。うち1人が襲われた後も、周囲のほとんどの
警察官は気づかず、駅利用者らからの110番通報を通じた県警本部からの電話連絡で
知ったという。
警察官らはその後、金川容疑者を追跡しようとしたが、間もなく見失っていた。
県警によると、新たな事件を警戒していた県警は23日朝から、金川容疑者の自宅に
最も近い同駅の改札とホームに3人、駅ロータリーや隣接するショッピングセンターに5人
の土浦署員を配置していた。
しかし、殺人などの強行事件捜査を専門とする刑事課員は1人もおらず、警備や地域課
などの警察官だけだった。刃物を持って逃走している可能性がありながら、誰も拳銃を
持っていなかった。容疑者を発見した場合は、互いに携帯電話で連絡を取った上で、
複数の捜査員で捕まえるとの指示だった
改札付近で一色祐二巡査(29)が刃物で刺された時点で、改札内にいた捜査員以外は、
金川容疑者が駅に現れたことに気づかなかった。目撃者からの110番通報などを受けた
県警本部側からの携帯電話への連絡で、事件発生を知って現場に駆けつけたという。
綿引昭捜査1課長は「被疑者の確保が目的で、無線機を持っていたりすると犯人に気づ
かれる」と述べ、捜査態勢などに不備がなかったと強調した。
一方、県警は21日に顔写真と名前を報道やインターネットを通じて公開する指名手配を
しながらも、容疑者宅周辺などには、ポスターや看板は設置せず、チラシの配布なども
しなかったという。(以下略、ソースで)
http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY200803240423.html