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健康食品で有名なロイヤルゼリーには遺伝子の変化を調整する働きがある模様
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女王蜂になるのはなぜ ロイヤルゼリーが遺伝子を調整?
2008年03月16日18時19分
ミツバチの特定の幼虫が女王蜂に育つのは、餌のロイヤルゼリーが遺伝子の働きを調節するためらしい――。
こんな可能性を強く示唆する研究成果を、オーストラリア国立大のグループが米科学誌サイエンス電子版に発表
した。
ミツバチの働き蜂と女王蜂はどちらも雌。DNAの遺伝情報では差がないのに、なぜ体や役割に違いができるのか
は大きな謎だ。女王蜂となる幼虫に餌として与えられるロイヤルゼリーを別の幼虫に与え続けると、やはり女王蜂に
なることから、ロイヤルゼリーがカギを握ると考えられてきたが、具体的な働きはわかっていなかった。
グループは、DNAを化学的に変化させて遺伝子の働き方に違いを生むDNAメチル化という現象に着目。ミツバチの
幼虫でメチル化を妨げる操作をすると、卵巣が大きくなるなど女王蜂のような体の発達を示すことを見つけた。
栄養条件によりDNAメチル化などを介して遺伝子の働き方に変化が起こることが近年、哺乳(ほにゅう)類などで報
告されている。このためグループは、ミツバチではロイヤルゼリーの摂取がメチル化を抑えるような効果と結びついて
いると推定した。
ミツバチを研究する佐々木哲彦・玉川大准教授(分子生物学)は「女王蜂と働き蜂の分化には遺伝子の調節が関係
すると考えられてきた。それを実験的に示唆した結果で興味深い。ロイヤルゼリーの摂取とDNAメチル化を直接結び
つける研究ではないが、今後の進展が期待できると思う」と言っている。
ソース:
http://www.asahi.com/science/update/0316/TKY200803160121.html