京都公安のマイクロ波使用について

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346名無しピーポ君
一寸息抜きに

参考文献

学問のすすめ 初編

人の一身も一国も、天の道理に基づきて不覊自由なるものなれば、もしこの一国
の自由を妨げんとする者あらば世界万国を敵とするも恐るるに足らず、この一身
の自由を妨げんとする者あらば政府の官吏も憚るに足らず。ましてこのごろは四
民同等の基本も立ちしことなれば、何れも安心いたし、ただ天理に従って存分に
事をなすべしとは申しながら、凡そ人たる者はそれぞれの身分あれば、またその
身分に従い相応の才徳なかるべからず。身に才徳を備えんとするには物事の理を
知らざるべからず。物事の理を知らんとするには字を学ばざるべからず。これ即
ち学問の急務なる訳なり。昨今の有様を見るに、農工商の三民はその身分以前に
百倍し、やがて士族と肩を並ぶるの勢いに至り、今日にても三民の内に人物あれ
ば政府の上に採用せらるべき道既に開けたることなれば、よくその身分を顧み、
我身分を重きものと思い、卑劣の所行あるべからず。

凡そ世の中に無知文盲の民ほど憐れむべくまた悪むべきものはあらず。智恵なき
の極は恥を知らざるに至り、己が無智をもって貧究に陥り飢寒に迫るときは、己
が身を罪せずして妄に傍の富める人を怨み、甚だしきは徒党を結び強訴一揆など
とて乱妨に及ぶことあり。恥を知らざるとや言わん、法を恐れずとや言わん。天
下の法度を頼みてその身の安全を保ちその家の渡世をいたしながら、その頼むと
ころのみを頼みて、己が私欲のためにはまたこれを破る、前後不都合の次第なら
ずや。(一部抜粋)