北芝健が御堂岡啓明=御堂岡啓昭被告人を追うスレ★17
855 :
san:
闇
午後10時前。2度目の電話だった。
1度目は呼び出し音が鳴りながら、何の反応も無し。
「おそらくは今度の電話もレスポンスが無く、無駄になってしまうのだろう」と思って
いたところ、受話器が上がる音がした。
「はい」
女性の声。母親なのか?
切られてしまっては元も子もないと思い、今回の要件だけを告げようとなるべく短時間
で話が終わるように話し始めた。
(続く)
856 :
san:2010/05/21(金) 18:08:21
「御堂岡さんのお宅ですね」
「はい……。そうですが。何か?」
「●●(母親の実名)さんですか?」
「はい……。あなたどちらさまですか?」
母親にほぼ間違いないと思われるのだが、かなりおびえている。クレームの電話が多い
のかもしれない。今回の目的は文句を言うことではないのだから、なるべく冷静に真実
を伝え、日本語が通じない息子の代理人として話し合いの立場になってもらえるように
努める。
「お宅の息子さんに、インターネットの掲示板などで北芝健さん同様に誹謗中傷を浴び
ている者です」
(続く)
857 :
san:2010/05/21(金) 18:09:35
こう切り出すやいなや、金切り声が聞こえてきた。
「私、わからないんですよッ!! 2ちゃんねるとか、インターネット使わないから、何
も知らないんですよッ!!」
予想通りだ。クレームの電話が相次ぎ、2チャンネルのことを告げられ続けてきたのだ
ろう。しかし、この電話の本題は北芝さんや自分が非難されていることを告発すること
ではない。
「私が今回電話したのは、2ちゃんねるで北芝さんや私が誹謗中傷されているからでは
ありません」
金切り声は続く。
「北芝さんって……、では、あなたは何って名前なんですかッ?」
「三枝ともうします」
「何歳なんですか?」
「(ここでなぜ年齢を聞いてくるのかわからなかったが、動揺しているのならそれも仕
方のないことだろうと思い、真実を告げる)47歳です」
(続く)
858 :
san:2010/05/21(金) 18:10:42
「その三枝さんが、どのようなご用件なのですか?」
「今回は北芝さんとか私の件だとかは、どうでもいいんです」
「どうでもいいって、どういうことですか?」
「実は、お宅の息子さんが不当に占拠している不動産の所有者である……」
「えーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!! うちの息子が住んでいる場所は、不
法占拠なんですかッ!!!!!!」
叫びに近いような声を上げ、母親は声を震わせた。
「不動産の件も今回はどうでも良いんです」
「どうでもいいって、どういうことですかッ?」
「実は今日、息子さんが不動産所有者の方の住所を書いた紙を持ち、付近の不動産屋な
どを回って、ここですかね、などと住居の特定を始めています」
「えッ!?」
「まさにストーキング行為です」
(続く)
859 :
san:2010/05/21(金) 18:11:58
「息子がそんなことを? いや、1回目の電話で知らない電話番号だったから出なかっ
たんですけど、2回目で出てみたらこんな……」
ということは、ナンバーディスプレイが付いていて、知らない電話には通常なら出るこ
とはないのか?
「事実、不動産所有者の女性側にはとても口に出来ないような卑猥な言葉を羅列したメ
ールを大量に送っています。だから、もしかすると、ストーキング行為が過熱して、息
子さんが傷害事件や殺人事件などの重大犯罪を犯す可能性も出てきていると思います」
「うちの息子がですか」
「そうです」
このとき、私は言葉に出来ない違和感を感じた。
(続く)
860 :
san:2010/05/21(金) 18:14:57
「不当に占拠」と告げたときには「えーーッ!」と叫んだ母親が、「重大犯罪を犯す可
能性」と言うに至って、落ち着いてきているのだ。「うちの息子がそんなことするわけ
ない」という核心的な雰囲気があるわけでもない。
さらに、言葉と言葉の間に「スーッ」という音が聞こえる。通話を録音しているに違い
ない。下手な文言に触れてしまうと、「脅迫電話だ」とブタが騒ぎ出す可能性もある。
しかし、そのリスクを冒してでも、ストーキングの実行動を起こし始めたブタを止めな
ければならなかった。
「明日、詳細を記した内容証明と、そのメールなどの内容、事実が記載された添付書類
が届きます。私が一方的なことを言っているわけではないとご理解下さい。それでも信
じられないなら、西新井署も状況を把握していますし、この後、電話をかけてくる不動
産所有者の言葉も同じです」
「はぁ〜、じゃあ、わたしにどうしろと?」
衝撃的な事実を突きつけられる電話を受け、さらに内容証明まで届くという普通の母親
ならうろたえていてもおかしくないこの場面で、軽く開き直っている。「とにかく、●
●さんという方から、この後、電話が来ます。その電話に出ていただけませんか」
電話はそこまでだった。
861 :
san:2010/05/21(金) 18:16:09
例えそれが肉親でブタの味方的な考えを持っていようとも、日本語が通じないブタには
代理人を立て、問題解決を図っていかなければならなかった。一般的には間違った戦略
を取ったわけでも、電話での交渉もそれなりの成果を上げたはずだった。
しかし、非常に不思議とも思える感情的な起伏。
衝撃的な事実を突きつけられながら、冷静さを取り戻していく母親。
私は言いしれぬ不安感を感じていた。
そして、その不安は的中した。
電話と内容証明に対するレスポンスは3日待っても4日待ってもなし。結局、半月以上
経つが、こちらにわかったことは、2chでのブタの書き込みによる「母親に伝えたも
の、送ったものは全て送られてきた。三枝が何度も何度もした実家への脅迫電話」とい
う文言が生まれたことだけである。
(ほかの話もあるが、この項、とりあえず終了)