元警部補に懲役3年6月求刑-現金入りバックひったくり
2007年6月21日(木) 18:48
真室川町のパチンコ店で3月、現金約124万円入りのバッグをひったくったなどとして窃盗と傷害、業務上横領の罪に問われた元新庄署交通課係長渡辺良行被告(43)=山形市陣場南=の論告求刑公判が21日、山形地裁(金子武志裁判官)であった。
検察側は「県警の信頼を喪失させる悪質な犯行だ」として懲役3年6月を求刑した。
検察側は論告で、「パチンコやパチスロに興じて借金を重ね、自治会費を横領し、穴埋めのための窃盗に及んだ短絡的で身勝手な犯行」と指摘。
計画性や証拠隠滅を図ったことを挙げた上で、「現職警察官がひったくりの暴挙に出たことは、県民の信頼を著しく損ねた。警察が信用されなければ治安悪化に拍車がかかる。地域の捜査への協力も低下しかねない。(渡辺被告は)順法精神に欠け、再犯もありえる」と述べた。
弁護側は執行猶予付きの判決を求めた。渡辺被告は「被害者には申し訳ないことをした。同僚、上司を裏切り、先輩が長年築いてきた県警に対する県民の信用を大きく傷つけてしまった。罪の重さを痛感している」と謝罪した。
起訴状によると、渡辺被告は、新庄市内の警察アパート自治会の会計担当者だった昨年5月から今年2月までの間、20回にわたって同会の銀行口座から計159万6000円を横領。
さらに、同年3月10日午後11時20分ごろ、真室川町のパチンコ店駐車場で、景品買い受け所の従業員から現金約124万円入りのバッグをひったくり、従業員を転倒させてけがをさせた。
http://www.yamagata-np.jp/newhp/kiji_2/200706/21/news20070621_0292.php