フリーマン「ちょっといいかね、カティア君」
カティア「はあ、突然なんの御用でしょうか」
フリーマン「実は紫雲君に頼まれて君たちの本当の家族を探していたのだが」
カティア「!!」
フリーマン「なにしろ戦争にテロの絶えない時代だ、ラダムやグラドスとの戦いも影響している」
カティア「……そう、ですよね。か、覚悟はしてました。フューリーに捕まった時に、自分にとって
家族と呼べるのはテニアたちと統夜だけだって」
フリーマン「――全員、健在だったよ。失礼だがDNA検査も済ませてある」
カティア「!」
フリーマン「紫雲君にはまだ伝えていないが、先方との交渉も順調だ。ご家族は現在の君たちの意思を
尊重するが、一度でいいから直接会いたいと言っている」
カティア「……サイトロン技術を狙う某国の陰謀とか、じゃないんですか?」
フリーマン「その辺はラストガーディアンおよびミスリル情報部が徹底的に調べ上げた。万が一の
事態が起こったとしてもミスリルの実働部隊が待機してくれるそうだ」
カティア「……」
フリーマン「君が適任だと思ったのだ。紫雲君への説明、いや釈明を――」
カティア「――!」
フリーマン「正直、君の素性を調べるのが一番苦労したのだよ。カティア・グリニャール君。いや
本当の名前は鈴木ウメk」
カティア「それは世を忍ぶ仮の名前! 私の本当の名前はカティア・グリニャール! フューリーの騎士たる
紫雲統夜と共にラフトクランズを駆る女よ!」
フリーマン「室町時代から続く老舗の漬物屋の跡取り娘と聞いt」
カティア「ぺガス! フリーマンさんを強制テックセットして即時にブラスター化! 記憶を消して!」
ぺガス「!」
カティア「……言うこと聞かないと中にボルシチぶちまけますよ」
ぺガス「ラ、ラーサ!」
フリーマン「待ちたまえ、この展開では私はj」
アッー!
統夜「……フリーマンさんが、過労で倒れた?」
メルア「はい。戦後処理であちこち精力的に活動していたそうなんですけど」
テニア「ブラスター化による副作用を抑える方法が見つかったみたいで、みんな喜んでいたのにね」
統夜「仕方ないよ、まずは体力を回復してもらわないとな」
おまけ
統夜「それにしても、カティアの作る糠漬けは絶品だなあ」
カティア「手間さえ惜しまなければ、難しくはないんですよ」
統夜「きっといいお嫁さんになれるよ」
カティア「(……他人事みたいに言うんですね、統夜)」
統夜「俺、カティアの作る漬物をもっと食べたいな。糠漬け以外にも、いっぱい」
カティア「言ってくれれば、どんどん作りますよ」
統夜「ずっと、作ってくれるかな」
カティア「はい――統夜が飽きるまで、ずっと」
統夜「たぶん、一生飽きないよ」
カティア「それって、それって、p」
カティアの言葉は最後まで続かなかった。
零れ落ちる涙が視界を歪め、強く抱き寄せられたのでバランスを崩して統夜に上体を預けてしまう。
互いの吐息が届く距離になって涙は瞳より零れ落ち、カティアは己の唇が統夜のそれと重ねられて
いることを理解した。
今更のように心臓が早鐘を打ち鳴らすように胸の奥で自己主張し、それに気付いたのか統夜の手が
エプロン越しにカティアの胸を
(省略されました・・全てを読むには冥王を押し倒してください)