その昔、世界はドラゴンによって支配されていた。
陸・海・空に圧倒的な干渉力を持って生態系の頂点に君臨していた。
タマゴグループでドラゴンのポケモンは殆どが昔はドラゴンタイプであった。
どこもかしこもドラゴンタイプばかり。
長く栄えたドラゴンは後に実質の壊滅を迎える事になる。
氷河期だ。
ドラゴンは自分達の力が弱まって行くのを世代を渡って感じた。
氷河期の最中。
ドラゴンはドラゴンでなくなった。
気温の低下。
ドラゴンがこの原因を気付くのに年月は必要なかった。
高温に強いのに低温に弱い。
ドラゴンが唯一初めてドラゴンに対して疑問と無力、そして不自由を感じた時であったのかもしれない。
気温の低下に伴って活動力が総じて低下した。
殆どのドラゴンは今に到らず絶滅するか、タマゴグループだけをそのままにして長い年月をかけてタイプを変化させて生き延びた。
今に残るドラゴンタイプ。
チルタリスの一族は進化を止める事により冷気の負担を軽減させた。
また、体毛を変化させて熱の保存に特化させた。
フライゴンの一族は進化を捨てて砂の中で一生を暮らす事により種の保存を図った。
ボーマンダとガブリアスの一族は洞窟を選んだ。
かつての先祖が手に入れた翼は最早需要無し。
自らの火で暖をとりつつ冷たい外気を避けた。
最後まで冷気の脅威に晒されたガブリアスの一族。
洞窟の奥で種を保存する為だけに生き続けた。
カイリューの一族はなるべく寒くない池や湖で生き延びた。
翼を無くしたドラゴンは昔の面影を感じさせない様子でひっそりと暮らすようになった。
そんな時に頂点をとったのが水タイプだった。
氷技で陸上進出。
その時に活躍したのがポッチャマの一族。
ドラゴンは神秘だと語られているが単に数が少ないだけだ。
相貌で得をしている没落貴族ドラゴン。
相貌と実力で今に到るエリートポッチャマ。
双方の差は明白である。