ポケモン自作小説投稿スレ 第三部

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630名無しさん、君に決めた!
「ナギサのあいつ。昨日から何度やっても勝てん…レベルが足りないのかなぁ?」
いつも通りに入れた電源。途端に体がふわっと浮かぶ感じがした。手に持つDSの感覚が無くなる……




「迷って……無いわよね?迷って無い。大丈夫!何回も来てるもん!」
ハクタイの森を彷徨う一人の緑髪が綺麗な女性。ハクタイジムのリーダーに会いたく、ソノオから森を抜けて、行こうとしているようだ。
しかし、歩けど歩けど身に覚えの無い道が続く。夕方に出発したのは迂闊だったか。日も暮れていき、森を歩くには危険な状態になっていく。
完全に森を甘く見ていた。以前エスコートしてもらった女性トレーナーは、迷う事無く進んでいたのに、この違いはなんだろう?
「ふぇ。こんな筈じゃなかったのに;…ひえっ!」
ふと声が聞こえた。男の子の声だ。人気の無い場所を歩いていた筈なのに……幽霊?それとも同じく遭難している人が!!?
「子供?たっ、助けなきゃ!!」
自分の置かれた状況そっちのけで、声のあった方へ突っぱしる。


広い場所に出た。
「まだ森の中…よね?こんな所が…」
周りの樹に遮られることなく、満月の光が真上から彼女を照らす。

月の光を浴びる中、彼女は一人の少女を見つけた。
631名無しさん、君に決めた!:2008/06/29(日) 11:48:38 ID:???
>>630
「大丈夫!?しっかりして!」
目立った外傷は無いようだ。気を失っている少女に、彼女は声を掛ける。すると…
「はい起きました!行きますすぐ行きます!」
少女は喋りながら飛び起きた。寝起きかこいつは?
「行くって…どこへ?」
「バイトだよ!…………ん?wwえ?w」



それから数分間、少女は錯乱した様に訳の分からない言葉を連呼し、ようやく落ち着きを取り戻した。
「大丈夫?」
「大丈夫じゃないかも…」
「顔真っ青だもんねぇ。」
少女は困惑していた。一体何がどうなってしまったのか。というか、なぜそう思うのかも分からない。何も思い出せない。全てに違和感を感じた。吐き気がする。
「でも、久しぶりねヒカリちゃん!覚えてる?私よモミよ!」
「…あぁ、知ってるよ。知ってる。助けてもらったのがあなたで良かった。ここは…ハクタイの森か。」

モミはふと、以前ヒカリにエスコートしてもらった時の事を思い出す。彼女は、元気いっぱいのポッチャマを連れていた。
「そう言えば、ポッチャマは元気?」
「ポッチャマは育てたことないよ。つうか、俺はポケモンを持ってない。」
「え?じゃあ腰のそれは何?」
モンスターボールが3個付いているのに気付いた。その瞬間、オートでボールが開く。
632名無しさん、君に決めた!:2008/06/29(日) 11:51:09 ID:???
>>631
「キノガッサ、バクフーン、サンダース!?これ、あなたの?」
モミと同じ質問を、ヒカリは3匹に向けた。
「お前等、俺の?」
キノガッサが頷く。3匹がヒカリに擦り寄ってくる。
「ちょwやめろ!くすぐったいからww」
ヒカリの笑顔を見てモミは一安心したのか、話題を切り替えた。

「私は最初、男の子の声を聞いて此処まで来たの。でも倒れていたのはあなた。じゃあ男の子はどこ?」
「『どこ?』って言われてもなぁ。俺はさっきまで此処で寝てたわけだし…」
それもそうか。ヒカリの声を、男の子の声と聞き間違えただけなのかもしれない。考えるのはやめにしよう。

「それより森を抜けるのが先ね。ヒカリちゃん、歩ける?」
「おぅ!モミさんがいれば無問題だな^^」
無問題?………彼女はさっき迄、迷子だった事を思い出した。頭の中が真っ白になる。
「ごめん。やっぱ問題あるわ…;」
633名無しさん、君に決めた!:2008/06/29(日) 12:12:10 ID:???
「ぬるぽ!」
突然、モミが叫んだ
634名無しさん、君に決めた!:2008/06/29(日) 12:57:42 ID:???
>>632
「ガッはしないから。させないから。」
「ヒカリちゃん何言ってるの?」
「ヒカリで良いよ。モミ姉さん!」
「あら!姉さんだなんてw」
こんな会話をしながら森を彷徨う二人。そして出口には、一人の少女が立っていた。テクニカルな種頭がトレードマークのハクタイジムリーダー、ナタネである。
「遅いなぁ…迷ってんのかなぁ。迎えに行きたいけど、森の洋館の近くがなぁ…恐いのよねぇ。どうしようw」
彼女はモミの事をよく知っていた。それだけに不安が募る。


しばらくして、ナタネは二つの人影を見付ける。モミだ!もう一人は?
「ごめん!遅くなっちゃって;待った?」
「当たり前よ。何時だと思ってんの!?やっぱり迷ったの?」
「そ、そんな事無いよ?たまたま家を出たのが深夜だっただけで…」
「ふぅん。」
モミの顔が真っ赤だ。もはやバレバレである。

「木の枝を倒して、倒れた方向に行くんだよな?それでたどり着いたんだぜ?姉さんの直感は凄いよ!」
「ちょwヒカリ!!」
「木の枝。成る程ねぇ…wて、あれ?あなた…フタバタウンの…」
「はい!お久しぶりです^^ヒカリです。」
「だよね?久しぶりー^^とにかく二人共、家おいでよ。泊まってって!」