554 :
プリンセス炭坑:
陸に到着しました。
荒れ果てた町に入ると、生き残ったひとがいました。デンジヲタがかなりやんちゃをしているという噂を聞きます。
ヒョヲタは、ぎゅっと手を握り締めます。
そもそも、こんな酷いことになったのは、デンジヲタのせいです。ザ・ロックに疑われたのも、ヒョウタに陵辱されたのも、なにもかも、デンジヲタのせいです。
ヒョヲタの復讐の血が、滾りました。
北の町で筋肉マッチョがいるとの噂を聞き、もしやザ・ロックではないかと頬を染め、急いで向かいます。
ハヤトヲタでした。落胆し、膝をつくヒョヲタ。
なんか自身で屋敷が潰れそうなのを、ハヤトヲタは筋肉で支えていました。屋敷の中には、まだ子どもが残っているそうです。
仕方がないので、ヒョヲタは子どもを助けに、屋敷の中に飛び込みます。
ハヤトヲタは、きっかり5分しかもちません。ヒョヲタは急ぎます。
なんということでしょう。
この屋敷、どうしてこんなに宝箱が散らばっているんでしょう。
――ていうか、なんでモンスターが出るんだよ。どうなってるんだこの屋敷!
そう心の中で叫びながら、ヒョヲタは走ります。なにかとんでもない罠にはまったような気がしてきました。
宝箱を開ければモンスターが出ます。廊下を歩いているだけでモンスターに襲われます。
ランニングシューズに履き替えたものの、速さに慣れなくてなかなかドアをくぐれません。
ついでに子どもがみつかりません。時間切れ。
ヒョヲタは屋敷の下敷きになり、ハヤトヲタも力尽きました。
シャドウが死に、ヒョウタが死に、ヒョヲタもハヤトヲタも死にました。
ザ・ロックやティナやエドガーたちは、未だ行方不明です。
もはや、ケフカに対抗する者はいません。
デンジヲタの笑い声が、天空に響き渡りました。
おしまい