ダークライのストーリー

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14名も無き吟遊詩人
>>13
彼は昔、ポケモンリーグチャンピオンを目指すトレーナーだった。
実力、レベル、技、そしてポケモンとの信頼関係。
まさに非の打ちどころが無い、完璧なトレーナーだった。

しかし、天は彼に栄光を与えなかった。

旅も終盤に近づき、いよいよ後はポケモンリーグに挑戦するのみとなった。

だが、チャンピオンロードで事故が起きた。
洞窟の一部が崩れたのだ。
少しでもライバルを減らして自分がチャンピオンになろうとした、自分勝手なトレーナーの仕業だった。
アカギも事故に巻き込まれ、多くのトレーナーが生き埋めとなった。

アカギは奇跡的に一命を取り留めたが、彼が病院のベッドの上で目覚めた時、チャンピオンは決まっていた。
そのチャンピオンは、あの事故を起こしたトレーナー。

何の罪も無いトレーナーが大勢死に、大罪を犯したトレーナーが栄光を掴む。

アカギはこの世界に絶望した。
かつて追い求めた夢や希望を忘れるほどに、世界を憎んだ。
アカギは、血走った目で窓の外を見た。

それは綺麗な星空だった・・・。
15名も無き吟遊詩人:2006/12/03(日) 20:26:40 ID:xtIEmjdy
数年後、彼は闇の世界で生きていた。
あちこちのトレーナー達を配下にし、『ギンガ団』を結成した。
あの時の憎しみを忘れないために、あえて組織名を『ギンガ』にした。

彼は世界を滅ぼし、新しい世界の王、いや、神となるために研究を重ねた。
ありとあらゆる神話や伝説、考古学に至るまで研究を重ね、ついに彼はある結論に達した。

時空の神・ディアルガ
空間の神・パルキア

この二匹の内、いずれか一匹を手に入れる事が出来たならば、世界征服も可能なのではないか、と・・・。
そしてこの二匹を、呼び出す場所と道具。

『やりのはしら』
『あかいくさり』

調べた結果、テンガン山の山頂にある遺跡が『やりのはしら』だという事が分かった。
また、これも伝説のポケモンである、

知識の神・ユクシー
感情の神・エムリット
意思の神・アグノム

の三匹で、『あかいくさり』を作り出せる事が分かった。

もう彼に迷いは無かった。
神となって、人々を支配する。

それだけが、彼の目的になっていた。

〜バードソング『神になろうとした男』より抜粋〜