スーパーロボット大戦OG2のアーチボルドたんはテロカワイイ!
照りつける熱き日差しと吹き荒れる砂塵がその場を支配する。
轟々と唸りを上げ砂の竜巻を作る所もあった。
その真っ直中に砂塵をものともせず聳える何かがいた。
ノイエディバインクルセイダース…通称NDCの地上作戦担当の旗艦ライノセラス。
絶え間なく打ちつけられる砂や砂漠に捨てられたガラクタはライノセラスの堅固な装甲の前では微風同然だった。
連邦軍の隊がこの砂漠を通過するとの情報を受け、今ここで潜伏していた。
そして、ライノセラス内部ブリッジ横の士官室にて…。
向かい合い座っているのはブロンドの髪を持ち黒い丸眼鏡をかけた優男風の男と何処となく幼さを残した銀髪の少女。
「…ブロンゾ27…いえ、ゼオラ…」
「はっ!」
「いい返事ですね。…さて、次の作戦での出撃ですが…」
黒眼鏡の男は眼鏡を人差し指でくいっと上げるとゼオラをじっと見据える。
「?…何かおかしな所でもありますか?」
ゼオラはその視線に気付き、ふと口に出す。
「いえいえ、何でもありませんよ…」
「アーチボルド少佐、至らない点がありましたら遠慮なくお願いします」
「…そういうつもりではなかったんですけどねぇ…」
至極自然に真面目なゼオラにアーチボルドはやや苦笑を浮かべていた。
(でも、そういうのに限ってあちらの方は中々に楽しい事になりそうですけどね…)
「あの…少佐?」
何故か不安になったゼオラは1人楽しげにしているアーチボルドに声をかける。
「あぁ、またもすみませんね。とりあえず君には次の出撃控えてもらいますから」
「え…?」
「どうやら今の君は不安定な面が見えるようなのでね…。研究者などでなくても簡単に分かりますから」
さらりと言ってのけられ、ゼオラは納得のいかない面もちだった。
「…………………」
「どうしました?ふふ…具合でも悪くなりましたか?」
「私は…私はDCの為に…ビアン総帥の為に頑張りたいんです!今も尚、大勢の同志が戦っているのに…」
「ふむ…?」
アーチボルドは然して気にも留めない様子でいた。
「今もこの大事な時に…!お願いです、少佐!私を出撃員に入れて下さい!」
「……ふぅ…仕方ありませんね…」
「では…?」
ゼオラは俯いていた顔をとっさに上げた。
「…ふふ、それなら今から私のする事に文句を言わないようにして下さいね?」
アーチボルドはにやりと笑むと立ち上がりゼオラの方へと歩み寄っていく。
そして…。
「…少……きゃぁっ!?」
後ろに回ったアーチボルドが…ブツン!
おや?何やら不具合が起きてしまったようですね、回線切断ですか…。
まぁ不可抗力というものでしょうから仕方ありませんけど。
では、僕はこの辺で失礼しますよ。