さっきの一件でラルトスはすっかり怯えてしまった。僕が部屋の隅に追いつめてもちょこちょこ走って器用に逃げる。僕は段々いらついてきた。
「動くな!!」
僕が大声で怒鳴りつけるとラルトスはすくんでしまったのか動かなくなった。
「悪い子にはお仕置きだ」
僕はゆっくり近づきラルトスの前に座った。ラルトスは小刻みに震えている。
「ダメだろ、言うこと聞かなきゃ」
僕はさっきのまち針をラルトスの腹部に刺した。ぷすっという感覚と同時にそこからは鮮血がぷっくりと顔を出す。
「ぴぎぃ!」
ラルトスは短い悲鳴を上げる。
「僕のこと嫌いなのか」
針山から新しい針を抜いてさっきの位置から2センチほどの位置に刺す。
「ぴぎぃいいぃ!!」
新しい悲鳴を上げる。僕は楽しくなってきた。
「嫌いなのか?」
(ぷす)
「ひぎいぃぃいいぁぁ!!」
「どうなんだ」
(ぷす)
「ぎゃああああ!いいいぃぃいぃい!!!」
「うるさいなぁ」
(ぷす)
「ふぎゃぁあぁああ!!いぎぃぃぃいいぃいぃ!!」
僕はこんな掛け合いを10回ほど繰り返した。ラルトスの鳴き声はおさまることはなく段々大きくなる。腹部には痛々しく何本もの針が刺され、そのすべてから真っ赤な血が垂れていた。
僕のお仕置きはこんなもんじゃ終わらない。
「ラルトスは僕のこと好き?」
(ぷす)
「ひいやぁあぁああぁあいぃいいぎぎぎ!!!」
ラルトスは首を左右にぶんぶん振り続ける。
「ムカつくなぁ」
僕の苛立ちの矛先はラルトスの頬に変わった。
(ぷす)
頬は腹部以上の弾力があり、僕を満足させた。
「ぎぃぃいあぁあぁぁ!!!ふぎゃあああああ!!!ふぎぃ!!!」
「僕はラルトスのこと好きだよ」
(ぷす)
「いいあぁぁあぁあ!!がぎぃぃぅぃああ!!!!」
僕は何度も何度も繰り返した。手、足、背中、ラルトスの身体はまるでさっきの針山のようになった。ラルトスもさすがにしんどくなってきたらしく、叫び声は徐々にかすれていった。無理もない、身体はすでに血まみれだ。
やがて小刻みに震えだした。どうやら寒気を感じているようだ。僕はこのまま死んでしまうのではないかと心配になり、ラルトスの腹部を思い切りつねった。
「ひぎゃぁぁ!!ギュ!ギュギュギーギーガガ!」
ラルトスは壊れた機械のような声を上げて再び自己再生を行った。身体から吹き出る血が止まった。しかし針は刺さったままだ。肉体的には回復したが、痛みはまだ引きづっている状態らしい。ラルトスは以前にも
ラルトスは以前にもまして痛がるようになった。
「ピピピギギィイイウウイイィ!!!ギギャーーァ!!!」
ラルトスの鳴き声は明らかに変化した。ついに精神的におかしくなったのか。
肉体的に元気になったラルトスはハリセンボンのように身体からたくさんの針を生やした状態で七転八倒し始めた。そこら中を飛んだり転がったりしている。
(あぁ、そんなに動き回ったら…)
ラルトスは自ら針を自分の身体にうずめる形となった。動く度に針が身体に埋まっていく…。
「ギャン!!ウギャァアァアァアァアア!!!ギャアァアアァアァア!!!」
痛みから飛び跳ねる。飛び跳ねるから突き刺さる。突き刺さるからまた痛む…。まさに悪循環だ。僕はラルトスが血をまき散らしながら奇声を発し、狂ったように飛び跳ねる様子に見入っていた。
「ギィィヤアアアァアアァアアァァ!!!フイイイィイィイィイ!!!!」
(ああ、きれいだよ。最高だよラルトス)
僕はあまりの興奮に息苦しくなった。
やがてラルトスの動きも悲鳴も小さくなってきた。また衰弱してきたらしい。次第にフェードアウトしていき、ついには動かなくなってしまった。僕は横たわるラルトスに駆け寄った。息はしているがもはや虫の息だ。
針は所々飛び出ているものの、ほとんどは中に飲み込まれている。全身は真っ赤な血でぬるぬるしていて持ちにくい。白かった肌は醜い青アザに染まっている。顔には別の生き物のような苦悶の表情を刻んでいた。
僕はまた腹部を思いっきりつねった。しかし反応がない。まさか死んでしまったのか。いや息はある。僕は焦って何度もつねった。
「うぐ、いいぃい…」
やっと反応した。ラルトスの身体が弱々しく光り、いくらか回復したようだ。
「らる〜、るりら〜」
ラルトスの意識が僕の頭に働きかけた。
(もうこれいじょうなおせないよぉ。やめてぇ、はやくセンターにつれてってぇ)
(そうか。ラルトスももう限界なのか。じゃあ僕が最後の仕上げをしてあげなくちゃね)
僕も直接応えてやった。
(いやだよぉ。こわいよぉ。たすけてぇ…)
「うるせぇよタコ。てめぇが悪りぃんだろうが」
僕は驚くほど冷静に言い放った。まるで自分じゃないみたいだ。ラルトスはびびったのかそれ以上何も語りかけてこない。
僕は無言で工具箱から10センチほどの針金を2本取りだした。そうそう、ちゃんと針金の先を少し曲げておかないと。僕は手早く針金の先を曲げ、横たわるラルトスの身体を抱き起こした。そして倒れないように壁にもたれさせた。
ラルトスはまるでフランス人形のようにちょこんと座っている。
僕はラルトスの真正面に座りニコッと笑いかけた。ラルトスは僕に怯えた目を向けた。その目はまだ救いを求めている。
僕は両手に針金を一本ずつにぎり、そっとラルトスの耳の入り口に近づけた。ラルトスも何をされるか気づいたのか、目に浮かぶ恐怖の色が強くなり、歯をがちがちならし始めた。僕はその表情をもう少し見ていたかったがそうもいかない。
無言で針金を一気に突っ込んだ。その瞬間ラルトスの目がぐるりとひっくり返る。
「ぎいああああアああアあアアアアあああがアはああがあがあがあアアあアああ!!!!!」
途中手に少しの抵抗があった。少し力を入れたらぷちゅっと何かが破れた。どうやら鼓膜を破ったらしい。
「ぎゅああアいアああああいいあイいういあガああアアイあがあ!!!!」
これだけやっても気を失うことはない。このラルトスは以外に忍耐力があるようだ。しかしラルトスの目からは血がだらだら流れ始め、鼻、口からは血と黄色いゼリーのようなものが流れ出ている。
僕はさらに針金を奥深く突っ込む。やがてラルトスの頭の中からくちゅっという音が漏れてきた。ついに脳に到達したようだ。
「ぎゃあひぃ!!??」
突然ラルトスの鳴き声が止んだ。
僕は脳に達したと思われる針金をぐるぐる回してみた。ラルトスの頭の中で音がする。
「クチュクチヤクジュプクチャプ」
脳の音に合わせてラルトスも歌声を上げる。
「びゅビ!ひュプ!ぎゅギュ!ルぼぶ!ビュバ!ビゅびビバぢーーぐビゅー!!」
口元はひきつったような笑みを浮かべている。目は裏返ったまま血を流し続けている。僕の興奮もマックスに達していた。
「うわあああああああああ!!!」
僕は絶叫を上げ針金を力一杯がたがた回した。ラルトスも僕の絶叫に呼応する。
「ぎゃプたぎャピぃががプレビピピピビピイイガぶぶぶしぃぃぃはぃぃいイぴぎゅちゅプーぶぴぶうぅうぅぅぅ!!!!!!」
そして一気に針金を抜いた。
「グビュチャッ!!!」
すざましい音と共にラルトスの耳からはきれいなピンク色の脳が絡まって大量に引きづり出された。目、鼻、口からは血や黄土色のゼリーが一気に噴き出る。
「ブチュパッ!チャッブ!ブブブブ!ビブブブビチャブ!!!」
「びゃ!!!」
ラルトスは短い悲鳴を上げ大きく引きつけをおこし始めた。
「……あウ!!…ぶ…ブブ…あフぅ!!ぶぶ……ひぐぅ!!……」
脳を失ったというのに顎をガクガクさせながら定期的に声を上げる。身体はありえないほど大きく痙攣している。僕はラルトスと辺りに散らばるピンク色の脳にしばらく見とれていた。
終わりです。読んでくれてありがとう。
乙
虐待されたポケモンのトレーナーに対する復讐劇なんか面白いかも
イトマルのやつか?
あ、実際に復讐してるシーンを書けってことか?
かわいい系のポケのマンコに何か入れたりチンコ切ったりするの読みたい
944 :
虐待犯:04/12/27 03:46:02 ID:???
>>941復讐物というと、
>>200-206のルビー物ですかね?
イトマルの奴は復讐とはちょっと違いますが・・・続きはご希望があれば
書かせて頂きます。自分でも少しネタを思いついたので。
久しぶりのレスですので、ちょいと小ネタでも。
○月×日
今日はカイリキーの耐久能力について実験を行った。今回行ったのは、身体の
各細胞の変化についてである。実験にカイリキーを使ったのは、腕の本数が
多いため、条件の一致が取りやすいからである。
実験方法は簡単で、各腕に違った液体を同時に滴下することで、細胞の変異を
確かめていくのである。実験に使う液体は部位によって変更され、内容は主に
硫酸・強アルカリ液、イトマルやビードルなどから抽出した神経毒などである。
実験開始直後
少しばかり抵抗は大きかったが、麻酔は掛けていない。今回の実験は特殊状態下に
おける変異を見る物ではないので、拘束具のレベルを最強にした上で覚醒状態の実験とした。
流石にトラクタービームの出力ランプが赤くなったときは驚いたが、何とか保った。
10分後
痛覚が遮断されたのか、概ね反抗的動作は取らなくなった。各部位の状況。
右第一腕(下の腕)/硫酸:水分の消失による火傷症状。表皮部分に引きつりがみられる。
左第一腕(同上)/アーボック毒(細胞毒):表皮及び皮下第一層に浸食。赤紫色の変色あり。
右第二腕(上の腕)/強アルカリ液:人間とは細胞構造が違うのか、溶解は見られない。
左第二腕(同上)/イトマル毒(神経毒):進行が最も早い。腕部がひきつけを起こしたように動く。
※アルカリ液の場合、蛋白質の部分的にとどまっている模様。
945 :
虐待犯:04/12/27 04:10:32 ID:???
1時間後
ダメだ!誰か助けてくれ!我々はポケモンを侮っていた。腕部のけいれんが
原因で、拘束具が破壊され、緊急システムの発動前に職員が殺されてしまった。
もはや隠れている私に出来ることは、この記録を残すのみである。
ポケモンを甘く見てはいけなかった。カイリキーは手を破壊されていても、
足だけで職員と手持ちポケモン十数体を殺すなど訳もなかったのだ。
部屋の中には粉々にされたコイルや、境目の所で真っ二つに蹴り崩された
マルマインの死体が転がっている。職員の頭や胴体も、ほぼ同じようなものだ。
奴の身体は返り血で赤く染まっている。研究室中が内臓と血の臭いで一杯だ。
妙な薬品とでも混じったのか、遠くのテーブルからは腐臭と肉の焦げる臭いが
立ちこめている。私も恐らく、しばらくすればあの中に入るのだろう。
カイリキーが机を蹴り飛ばしている音がする。隠れていた別の職員が見つかった
ようだ。途切れるような悲鳴が聞こえた後、蛇口を全開にしたような音が聞こえた。
蛇口の破壊程度ならいいのだが、恐らく首を蹴り砕かれて血流が溢れているのだろう。
ああ、足音が迫ってきた。願わくばこの記録が、万一にも生き残り後進のための
教訓になることを願う。では、さようなら・・・・
gけtjh@9−
946 :
虐待犯:04/12/27 04:12:39 ID:???
今回は変な形式で書いてみました。
グレンじま日記にはかなわないですが・・・
>>944-945 グッジョブです。
あと、遅くなりましたが
フルブライトさんもグッジョブ。
ラルのは小説的な感じですね。
>(ぷす)
の辺りなどが。
自分には復讐モノは到底書けませんが、これからもここにお世話になると
思います。スレ汚し失礼しました。
GJ!新作待ってました!
ところで 次スレは950が立てるというのはどうだろう
1+前スレ表記のみのテンプレでいいなら立てようと思う
萌える野生ポケモンを強い野生ポケモンがねぶるはなし見たい
952 :
名無しさん、君に決めた!:04/12/30 01:02:09 ID:ycGQtQvu
埋め草的。
ずっとかわいがって育ててきた、わたしのフシギソウ。
ううん、フシギバナ。
今日やっとフシギバナにまで進化してくれました。
開いた花からは甘くてやさしいにおいがします。
頭をなでてやるとうれしそうに体を摺り寄せてくる、
わたしによく懐いた、可愛い可愛いフシギバナ。
「だいすきよ、フシギバナ。
わたしのお願いをかなえてね」
かるく花びらを引っ張ってみましたが、すごく頑丈にくっついてるみたい。
つんつん、と、硬い手ごたえが伝わってきます。
フシギバナもわかっていないのか気にも留めていないのか、
抵抗する様子を見せません。
「フシギバナ、あの人はわたしのこと好きなのかしら?」
わたしは両手で花びらをつかむと、力任せに引っ張りました。
音もなく花びらは縦に裂け、切れ端がわたしの手に残りました。
フシギバナは大きく吼え、こうごうせいをしようとしたのか、
花びらをもっと大きく開きました。
でもわたしに抵抗する様子は見せません。
ずっとずっと大切に育ててきたものね。
わたしがこんなことしてるなんてわからないのかしら?
「さけちゃった。ごめんね、フシギバナ」
わたしは花びらの根元をつかみなおしました。
「もう一回ね。
あの人は私のことを、好き」
渾身の力をこめてひっぱると、ぶち、と大きくもない音を立てて、
あっけなく花びらはとれました。
「ぎぁあぁぉおっ!」
フシギバナは叫びました。
花びらからは水が滴っています。
血のように赤くはないけど、花びらにも神経は通っているのかしら?
「ごめんね、フシギバナ。ちょっとだけ我慢してね」
そういうとわたしは次の花びらに手をかけました。
「あの人は私のことが、きらい」
コツのわかったわたしは、
しっかりと踏ん張ると腰からぐい、と大きく引きました。
「っ・・・・・・ぎぁあああああああああっ!」
フシギバナの叫び声は森に響きます。
フシギバナの花びらは五枚。
あの人は私のことが、すき。
「ありがとね、フシギバナ。
ゆっくり光合成してね。わたしも隣にいるからね」
そういってわたしはフシギバナに、もっていたペットボトルから
水をかけてやりました。
目から涙をあふれさせながら、
それでもフシギバナはわたしに擦り寄ってきました。
わたしがしたことをわかってないのかもしれない。
可愛いわたしのフシギバナ。
可愛い可愛い、わたしのフシギバナ。
また花びらが生えそろったら、一緒に占いをしましょう。
あんま虐待っぽくなくてもうしわけない。
埋め埋め。
>>953-955 GJ!!&ナイスアイディア!
なかなか良かったですよ。軽いタッチが逆に怖い…
新作は、少し長くなりそうです。
前後編構成にして、今の内に前編を書いた方がいいのでしょうか?
見てる方がいらっしゃったら、返答をお願いしたいのですが…
次スレどうする?
>>956前後編構成にするなら、きちんと最後までを構想することが重要。
そして最後まで書き上げる意志と、気力を捨てないように。
ここはSSといっても、基本的にはルールやなんかが強くないからな。反応が
悪くても、終わりまできっちりやることが大事だ。
でないとここの虐待犯みたいに、前編だけ投下して後が−って事にもなりかねない。
そしてそれは中途半端でとても醜い。だから最後まで蝶ガンガレ。
埋立ついでに。
前後編の(一応)前編です。
また携帯からな上に、勢いで書いているので色々問題を起こしそうですが
しばしの間お付き合い下さい。以下、本編です↓↓↓
世間一般に言う「かわいい」ポケモンほど、ストレスが溜まりやすいものだ。
少なくとも私はそう思う。まあ、アイツが居るからかも知れないが…
そんな事を考えていると、今日もその「アイツ」がやって来た。体をぽよんぽよん、と弾ませながら。
「ラッキーちゃん、元気してた〜?」
気味の悪い声で、アイツが私に話してかけてきた。
皮肉なことに私と同じ肌の色をしているコイツの名は、プクリンと言うらしい。
しかしそんな事は私には関係ないし、コイツのことを指す時は代名詞で事足りる。
何よりも腹立たしいのは、コイツが♂である事だ。
こんな奴に私の貞操を奪われるわけにはいかないし、そうで無くともコイツが近くにいるだけで
私は不快だ。しかしコイツにはそれが分からないようで、相も変わらず私にすり寄ってくる。
「ね〜ね〜、聞こえてるのぉ?」
「五月蝿いわね、私は今忙しいの。貴方なんか相手にしてる暇はないわ。」
「そんなぁ〜、じゃあ僕ココで待ってるね」
「いい加減にしてよ!私がまたここを通るとでも思ってるの!」
アイツは答えない。
私はずんずんと去って行きながら、今言った言葉は何の意味も持たないな、と考えていた。
帰りのルートを変えた所で、どうせアイツは先回りをして、私のことを待ち伏せしているのだ。
そう、アイツはまさに、「ストーカー」だったのだ。
鬱陶しい表現が続いた。話題を変えよう。
私が今向かっている、女友達のことについて。
彼女はカイリュー。
ついこの間、この牧場――説明しそびれたが、ここでは人間に捨てられたポケモンや、親が殺された孤児ポケモンなどを、
野生に近い環境で保護しているそうだ――にやってきた、言わば新顔だ。
愛嬌のあるその姿からは想像出来ないが、彼女は人間達から迫害を受けていたと言う。
そして可哀想に思った牧場の管理人が、彼女をここに連れて来た、というわけだ。
ただ、彼女には失礼だが、私は彼女が迫害を受けたのも分かる気がするのだ。
まず、彼女はとても力が強い。腕を振れば大樹も折れる。
次に、彼女はいたずら好きだ。今も隙あらば人間を困らせてやろう、と考えているようだ。
しかし、そんな彼女の性格は、「温厚」の一言に尽きる。
ポケモン達がけんかをしているとすぐ飛んできて、仲裁役として話を聞いてあげたりする子だ。
アイツを殺してくれ、とは頼めない。
だから、カイリューには違う方面の協力を依頼するつもりだ。
彼女は、牧場のはずれにあるひっそりとした洞窟を住処としている。
尋ねてみると、やっぱりカイリューはいた。相変わらず狭そうな所だ。
とりとめのない会話を二、三言交わして、本題に入った。
「ねぇカイリュー、わざマシンって何だか分かる?」
「ええ、知ってますよ」
「それでね、貴女に頼みたいことがあるの。ズバリ言うけど…
貴女って、わざマシンを手に入れてくること、出来る?
あっ、無理ならいいのよ。他の手を考えるから」
「いいですよ」
間髪をいれずに、彼女は承諾してくれた。但し、と前置きして彼女は
「あたしがどうやって手に入れるのか、というのは秘密です。その代わり、
ラッキーさんがわざマシンを必要としている理由も詮索しないであげます。」と言った。
ありがとう、と私は礼を言って、更に一言付け加えた。
「攻撃系のでお願いね」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
それでは次のニュースです。
昨夜11時頃、**シティ郊外の山道にて、わざマシンを載せたトラックの荷台が
持ち去られるという事件が発生しました。トラックの運転手が
「駐車スペースに車を止めて休憩していたら、羽の生えた大きな
生き物が荷台を持っていった」と証言していることから、警察は
ポケモン「カイリュー」の仕業と見て、周辺住民に聞き込み調査などを行っています。
(後編に続く)
と、ここまでが前編です。年越しまでには書けると思います。
>>958 ありがとうございます。
やっぱり前後編にしました。
構成は固まってるので、後は文章にするのみです。
皆さんの期待に応えられるか分かりませんが、頑張ります!
>>962GJ!なんか
>>951の陸みたいな感じだけど、オール可愛い系・・・
これからどんな血の花が咲き乱れるのか ガクガク ブルブル
支援
ウマウメ
>>958いいこと言うなぁ。新スレにコピペしていいかな。
お待たせいたました。後編です。
遂に、アイツとの初デートの日がやってきた。前々から約束していたので、
今更断る訳にもいかない。と言うより、今の私には断る気など一切ない。
何故なら、「準備」を前もってしっかりとしておいたからだ。
待ち合わせ場所にいたアイツを見ても、以前のように不快感を抱いたりはしなかった。
「お待たせ。さ、行きましょ」
「うん。行こ行こ。」
歩きながら、アイツは私に問いかけた。
「でも何処へ連れてってくれるの?」
「うーん、森の方なんかどう?」
「オッケー。いいよ。」
だってそこらの崖から突き落としたんじゃつまんないデートコースでしょ?
と私は心の中で呟いた。当然アイツが気付くはずもない。
歯の浮くような会話を交わし、ようやく目的地に着いた。と言っても
私にとっての目的地であり、アイツはただの通過点としか思っていないだろう。
そこは小川が流れる森の中。私が
「ここで休憩しましょう。」と言うとアイツは
よく分からないな、とでも言いたげな顔をして頷き、
「きれいな川だね」
と言った。私は茂みに用意していたものがあることを確認すると、
小川を背にして、アイツと向き合った。
「プクリン、目を閉じてくれる?」
私が言うと、アイツは素直に従った。プレゼントとでも勘違い
しているのか?まあ、一種のプレゼントではあるのだが。
そして私は一本の木に狙いを定め、
(どすっ!)
思い切り尻尾を振った!
アイツの体が、放物線を描いて見事に木へと命中する。
私の「アイアンテール」が決まった瞬間だった。
「流石カイリュー。いいものを見つくろってくれたわ」
アイツは独り言をいう私を見つめていた。驚きのあまり、声も出ないようだ。
「いい気味ね。あんたは実に無様だわ」
アイツはなんとか言葉を発しようとする。そしてこう言った。
「うぅ…ラッキーちゃん、どうして…」
「はぁ?まだ分からないの?じゃあ教えてあげる。私にとってあんたの存在は
目障りなの。いつもいつも私にまとわりつきやがって。
この生きる価値も無いど阿呆が。ウザいんだよ」
「うぅ…」
アイツは涙ぐんだ。私に助けを乞うつもりなのか。
「うふふっ、まあっ、可愛いわね」これは正直な感想だ。
ふと私は、いいアイデアを思いついた。アイツにも教えよう。
「あんたの体がこのまま風にさらされて朽ちるまで放置されてるのも可哀想ね。
そうだ、私があなたの体を食べてあげる。まずは腕からでいいでしょ?」
アイツは必死に首を横に振っている。私はその姿に憐れみを感じつつも、
「言うことを聞きなさいよぉ!」
と叫び、腕をアイツの頭に振り落とした。
「かわらわり」だ。
(どがばきぃっ)
「ぐうぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!!!」
アイツは絶叫した。
その叫び声は、普段の歌うような声とは違う、とても醜く苦いものだった。
あ…腕が血で汚れてしまった。
私は大急ぎで小川に向かい、腕を洗った。
アイツに目をやると、まだアイツはその場から動いていなかった。
私はホッと胸をなで下ろすと、さっき見た茂みに隠したおいたものを
取り出した。それは肉切包丁だった。
アイツの様子を見ると、まだ意識はあるらしい。
頭からは脳髄が見え目も焦点が定まっていないというのに、しぶといヤツだ。
私はアイツの右腕を引っ張ると、根元からスパッと包丁で切り落とした。
「ひぃぃぎゃぁぁぁぁぁぁ!」
情けない声をあげるアイツを尻目に、私は右腕の味を堪能することにした。
ぐじゅる…ぐちゅるる、と音を立てて私は咀嚼した。骨は一応吐き出し、肉は飲み込んだ。
ふと、手に残った骨が砂糖菓子に見えたので、口に含み舐めてみた。
すると驚いたことに、骨はどんどん溶けて、ほのかな甘みを残して消えてしまったのだ。
右腕のあった所から血をドクドクと流すアイツを見ながら、これは好都合だと思った。
「じゃあ次は左腕ね。だってアンバランスなんだもん」
アイツは気力を振り絞って、なんとか私に抵抗しようとした。
しかしそれは無駄足と言うものだ。結局私はアイツの悲鳴をBGMにして、左腕も食べることが出来た。
と、アイツが何か喋ろうとしている事に気付く。
私は耳を近づけてみた。
「……ぃ…ゃん」
「何?聞こえない」
「らっ……ちゃ…」
「だから何?」
「ら、ラッキーちゃん…」
「ラッキー、ちゃん?」敢えてかわいく言ってみる。
そんな私を見て、何故かアイツは微笑んだ。
…私の中で、何かが弾け飛んだ。私は思いっきり叫んだ。
「気持ち悪いんだよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」
ずがっ!
私はアイツに殴りかかっていた。
「ウジ虫が!」(ばきっ)「愚民が!」(ぼこっ)「豚がぁ!」(ぐちゃっ)「死んじゃえ!」(ぐちゃっ)「死んじゃえぇっ!」(ぐちゃっ)
殴るたびにアイツの血しぶきが、私の顔に降りかかった。
しかし私は無我夢中で、アイツの体を叩き続けていた。
「はぁっ…はぁっ…はぁ…」
しばらくして私が正気に戻ったころには、
アイツの体は原型を留めていなかった。
頭蓋骨は砕け、脳味噌が飛び散っていた。桃色の体は、血に染まった
只の肉のカタマリと化していた。
そういえば、運動し過ぎてお腹が空いてしまった。
ちょうど美味しそうな肉があるじゃないか。
私は約束通り、それを――アイツだったものを食べることにした。
ちゃんと解体したかったが、体がぐちゃぐちゃになっているため、
とりあえず腹を切開することから始めた。
包丁で腹のあたりを引き裂き、中の臓器を取り出す。
私は我慢出来なくなって、臓器を一気に啜った。
…意外とおいしい。私の食欲に火が点いた。
あっという間に、私はアイツの脳髄から骨に至るまで全てを食べ尽くしてしまった。
その後、小川で自分の体を洗いながら、私は誰にともなく呟いていた。
「感謝してよね、これでようやく私とひとつになれたんだから。」
気が付くと、もう日が傾き始めている。
早く帰らないと。包丁は忘れずに元あった道路の近くに戻しておこう。
アイツの事を聞かれたら、「途中ではぐれた」とでも言えばいい。
私は幸せな足取りで、帰りの道を歩き出した。
ふと振り向いて、今までいた森に視線を向けた。
夕陽が、森を赫く染めていた。
おしまいです。
今年最後の作品として、ふさわしい物と言えるように頑張ったつもりです。
読んでくれた皆さん本当にありがとうございました。
>>963 ありがとうございます。どうでしょう、
満足できましたか?
期待を裏切ってたら済みません。
>>971 なんか、今までにないパターンでおもしろかった
GJ!
974 :
973:05/01/01 23:46:20 ID:???
↑ コロコロo.....rz
♪愛液ーを甘いという香具師はー童貞決定残念賞
♪愛液ーを酸っぱいという香具師はー技術が不足残念賞
♪愛液ーをしょっぱいという香具師はー女を知ってる優秀賞
そう、それは!
最初の愛液はph値が酢並にあるので酸っぱく感じる。
絶頂を迎えると愛液の中に塩分が含まれてくるからしょっぱく感じる。
いい勉強になったねー。
>>966そんなに考えた訳じゃないので、どうぞー。
>>972GJ!しかし絵を想像するたびに恐ろしいのか面白いのか
分からなくなってくるなあ。
ラッキーの食性は雑食か肉食か・・・案外エグい殺し方を。
>>966 どうせならテンプレ用に添削して組み込んでくれ