パキスタンで28日、アメリカの無人機による攻撃で被害を受けた人たちが集会を開き、無人機は民
間人も無差別に殺害しているとして、直ちに飛行を止めるよう求めました。
パキスタンの首都イスラマバードで集会を開いたのは、アメリカが武装勢力が潜んでいるとして無人機
による攻撃を活発化させている、パキスタン北西部のアフガニスタンと国境を接する地域に暮らす
市民およそ200人です。
集会では、無人機による攻撃で犠牲になった子どもたちの写真がスクリーンに映し出され、子どもを
失った親たちが、「無人機は武装勢力のメンバーだけでなく民間人も無差別に殺害している」と訴えました。
そして、地元の部族長が、「無人機の攻撃で手や足を失った人も大勢いる。被害を受けた無実の
市民を助けてほしい」と述べ、市民団体などに協力を求めました。
このあと集会に参加した市民は、「アメリカの無人機は、われわれの主権を侵害している」などと
書かれたプラカードを持ってデモ行進し、パキスタン国内での無人機の飛行を直ちにやめるよう求め
ました。アメリカのオバマ政権は、無人機による対テロ作戦を重視し、パキスタン国内で頻繁に攻撃を
繰り返していますが、パキスタンでは反米感情を高める要因となっています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111029/k10013595821000.html