西日が車窓越しに射す
篭りっぱなしの観葉植物に
ちょうどいい光合成
楽しいことはそんなにない
でも時に嬉しいことが続く
こんな時は素直に波に乗るんだ
そんなことを思いながら
なんとなく車は進む
山が紅葉に満ちて
黄金色の椛が舞って
それが例え僕を
小さく纏めて閉じ込める罠だとしても
少しだけ優しくなりたいと思った
調子いいかな
余裕のある時だけ言える言葉で
何か買う予定だった
でも歌いながら街を見ていたら
全て忘れてしまったよ
もう満足してしまったよ
夕陽が沈んで
恋人達たちの為に
街灯に明かりが灯りだして
離した手をもう一度握りたい
今なら握れそうな気がするよ
きっと気だけで終わるだろうけど
そんな気が少しだけするよ