1 :
脱毛博士:
ただしマジレス禁止で。
2 :
エゴ:2001/07/14(土) 14:22
リーチなぁのだぁ☆くりんくりんくり〜ん おでかけでぇすかぁ
ぱちんこちんこ 毛じらみになって 毛を剃った
ぱちんこちんこ もうちょになって 看護婦に剃られた
くりんくりんくりんなおけ毛
はぁ。。。。でかけよ。ばいばい
3 :
雑音49 :2001/07/14(土) 16:52
毛怪毛怪毛怪毛
怪しい怪しい僕のおけ毛
超天然だぜ クリーンなおけ毛だぜ
でも悩みもある under hair が直なんだ
七三五五 リーゼントだって出来る
女の子とも出来る
4 :
脱毛博士:2001/07/14(土) 22:09
なんかやだな、このスレ。
っつーワケで
―第一部・完―
5 :
名前はいらない:2001/07/15(日) 12:10
mage
6 :
毛ポエ:2001/07/15(日) 17:43
寝苦しい夜には
さわさわと毛が生える音が聞こえる
冷蔵庫の中で
もう二ヶ月もほったらかしの君のハンドバックが
湿っぽいこの季節の空気を吸い込み
さわさわさわさわと静かに毛をのばしているのだ
堀った芋いじるな
とだけ言い残して北の方に去った君
ぼくはその後真意をはかりかね
幾晩もうなされた
あれからまだずっと
ひとつながりの夜の中にいる
ベッドの上に仰臥して
冷蔵庫のドアを押し開けて床を覆う
つややかな髪の毛を見下ろしている
7 :
毛ポエ:2001/07/15(日) 17:45
老いた両親はいつまでも
旅先から帰ってこない
知らない国の消印がついた手紙には
大量の抜け毛が同封されていた
白い毛や黒い毛 長いのや短いの
指先からぽろぽろと落ちる直毛や剛毛
老いたふたりが見過ごすように通過した
すべての旅の年月と夜のことを思いながら
写真を見た
二つの顔がある
笑わない目でこちらを見返す
見なれない老いた男女のまなざし
二つの光る頭
8 :
毛ポエ:2001/07/15(日) 17:46
落ちる毛はすべてちぢれ毛
一本一本ていねいに集めて
アルバムに張り付けて採集日を記す
それから専用の器具で長さと太さを記録し
統計をとってグラフに記録する
記録した資料を目立たない茶封筒に入れ
夜の駅で黒服の男に渡す
男が無言で階段を降りてゆくのを横目で見ながら
存在の鎖の大いなる連鎖について考えをめぐらすのだ
9 :
毛ポエ:2001/07/15(日) 17:47
ふさふさとおおいに毛をはやすがよかろう
ごわごわと頼もしく毛をはやすのもよかろう
あなたの体毛に祝福を与えよう
すべての毛がもじゃもじゃと生え続けますように
なにもかもが毛むくじゃらになりますように
10 :
毛ポエ:2001/07/15(日) 18:16
ひげがいっせいに生えはじめる
誰もが恐怖した 誰もがうちふるえた
ひげがいっせいに生えはじめる
子供達ははやばやと未来を諦めた 先生達は空しい議論にあけくれた
ひげがいっせいに生えはじめる
保護者会は紛糾した マスコミの取材は連日続いた
ひげがいっせいに生えはじめる
もはや事態は絶望的に思えた 思うより早く事態は進行し続けた
ひげがいっせいに生えはじめる
そして全てはあっけなく終わり
全てが終わってもなおひげは生え続けたのである
11 :
毛ポエ:2001/07/15(日) 18:17
毛がふさふさと生えた秘密がぼくのうちにはあるんだ
いつも暖炉の横にうずくまっている 正確には暖炉じゃないけれど
暖炉に似たものが居間にある ううんそれが秘密なんじゃなくて
居間にはいつもママがいて雑誌を読んでる パパはテレビを見ている
二人とも毛がふさふさ生えた秘密には気づかない なんでかな
なんでだろう 毛のせいかしらん
でも二人はなんだって気づかない
暖炉に似たものが暖炉じゃないこともたぶん気づいてないと思うよ
なんにもわからないひとたちですよ
秘密の毛は白くて長い ナイロンみたいな感じだ
秘密にもたれかかって毛を引っ張ったり指にからめたりする
絡まった毛はやわらかく指をひっぱる
それからほどける
秘密はじっとうごかない 生きものなのかな? どうだろう
なんでそんなものがそこにあるのか しらない
なんで秘密なのかもしらない さあね 秘密だから秘密なんだろ
そういうものですよ
いやー、イカスよ。
最高!!!
―第二部・完―
13 :
す:2001/07/16(月) 21:31
しり毛だけが
見ていた
14 :
毛ポエ:2001/07/16(月) 22:36
しり毛の哀しみを
想像した事はあるか
震える肉の円環の
盛り上がる縁に育つ不浄の幹
想像のわたくしが 湿った肛門の縁に立ち
仰ぎみるようにまなざせば それは
天を指す奇妙な海草のようにも見えるだろう
だが圧倒的な二つの肉塊がたちまちのうちに
想像の視線をしり毛もろとも
内なる闇に
飲み込んでしまう
清潔なバスルーム
便器の前で頭を垂れ
尻肉の圧力の底から
永遠の方角を示して立つ
しり毛のかなしい垂直に
無言の祈りを捧げよう
15 :
名前はいらない:2001/07/16(月) 23:33
数本のよじれた毛を示しながら老いた教師は説いた…
古来伝えるところによれば
世界の実相は次のようなものである
巨大な焼肉用の鉄板を四匹のペンギンが頭で支え
鉄板の上には古びたスーパーの広告が敷かれている その上に
地母神が大股を開いて立ち
彼女の尻から長く伸びる四本のしり毛が
世界の四つの端を吊り上げている
それらすべての上には宇宙樹が枝をひろげ
いつ果てるともなく花びらをちらし続けている
この狂った花見を思わせる光景の中で
ペンギンも鉄板も地母神も
その股間にぶらさがった私達の世界も
いつまでも細かく震え続けている
しり毛の縮れはすなわちその震えを表彰する
世界が如何にあやうい釣り合いの中にあるのかを思い起こさせるために
しり毛はその身を震えさせ続けるのだ
退屈した生徒は窓の外を見た…
厚い雲が割れて光が古い街にこぼれた一瞬
確かに雲の向こうに
大地から真直ぐのびる艶やかな剛毛が
見えたようにも思えたのである
うむ、皆いい出来だ。
ありがたい。
っつーかそろそろ俺も書かなきゃ。
17 :
すり:2001/07/18(水) 06:47
恥らうように
よれた
君のはみげの
せつなさよ
18 :
プ毛:2001/07/18(水) 23:09
えなりかずきにも
剛毛は生えている
ベージュの綿パンにかくれているけど
へそから下は
けむくじゃらかもしれない
えなりかずきにも
剛毛は生えている
えなりかずきだって
髪を伸ばす事はできる
髪をそめることだってできる
やわらかな黒髪を
清水で漱ぐえなりかずき
ちょんまげのえなりかずき
アフロのえなりかずき
緑に染めたモヒカンを
天に突き立てるえなりかずき
えなりかずきの秘密の毛
えなりかずきの不思議な毛
えなりかずきの体毛には
いまだ思いがけない未来が隠されている
mage
20 :
ポ毛:2001/07/22(日) 14:06
遠く
偽りの名を呼ぶ声から
逃れるように手を伸ばし
触れたものを握りしめたところで
目が覚めた
とうに正午は過ぎているが
俺の今日は今から始まる
しぼった雑巾のような体を引き立てて
古びた鏡の前に立ち
両手につかんだやわらかい塊を
慎重に頭に飾り付ければ
しゃっきりしてくる 元気になる ああ 大丈夫だとも
鏡の中には変わらない俺が居る
何が起こったって平気さ
この毛髪状のかぶりものさえあれば
俺は大丈夫
大丈夫です
目を閉じて 想像するんだ
今夜も
ひとつの名前がよばれるところ
唯一の名前 俺の名前
“今日の解説者は パンチョ伊藤さんです!”
“パンチョ伊藤さんです!”
“パンチョ!”
“パンチョ!”
“パンチョ!”
“パンチョ!”
満場揺るがす大声援
みなぎる自信っていうんですか
あふれるエナジーっていうんですか
そうさ 俺の毛は他人の毛
このかぶりものさえあれば
死神だって
騙しとおせる
俺は勢い良く片手を挙げて
タクシーを止める
風が俺の頭上にあるものを
心地よく揺らしている
21 :
ピロ毛:
熱気が重い湿り気を帯びはじめた頃
恋しい雨が夕方にしか降りてこない頃
そろそろ
石立鉄男の毛がはんしょくする季節だ
石立鉄男の毛がはんしょくする季節だ
天気予報のキャスターも
石立鉄男の毛に注意するよう呼び掛けている
この季節 石立鉄男の毛は遍在する
風に乗ってそこらじゅうに漂う
何か神秘的な存在のように
我々を包み見守っている
想像するだけでじっとりと汗ばむ背中
今朝は奥歯に挟まった石立鉄男の毛が
いつまでも抜けなかった
ポストの金具に石立鉄男の毛がからみついて
新聞が取れなかった
はんしょくする石立鉄男の毛が
びっしりと壁を覆い 路上を覆っている
会社に行くためバスに乗った 毛だらけのバス
きしむ車体の全てのボルトに
石立鉄男の毛がからまっている
毛に覆われすべりやすくなってる路上を
運転手が用心しいしい走らせていると
毛玉が路上を走って来た
見覚えのある白黒混じりのパーマの頭髪
いくつもいくつも転がってくる石立鉄男の頭髪をタイヤに噛んで
あっけなくバスは横転した 悲鳴と怒号 炎と熱気
軋むドアをおし破って路上に這い出ると
頬焼く熱気を冷ますように ぬるい大粒の雨が落ちて来た
濡れた頬を拭ったその時
なつかしい歌声を聴いたような気もする
“わーかめすきすーき…”