1 :
最強詩人:
他では感想、批評が聞けないとお嘆きの詩人の皆様へ。
このスレッドに詩を投稿すれば私、最強詩人(給料泥棒)が批評します。
使用方法:
基本的には詩を投稿するだけです。
タイトルの後ろに(カレーの王子様)を付けて頂くと、マイルドに口当たり良く感想を述べさせて頂きます。
タイトルの後ろに(激辛)を付けて頂くと、精神的にボロボロになるくらい酷評させて頂きます。
何も付けない場合は、私の気分次第です。
投稿お待ちして致しております
2 :
最強詩人:2001/02/05(月) 11:42
>>1 投稿お待ちして致しております -> 投稿お待ち致しております
『 雪に願いを 』(激辛)
落ち込んだ時には濃いコーヒーを飲む
散らばった心を集めるため
悲しみを抜き出して遠い恋を想う
答えを求めたりはしない ただ
散らばった心を集めるため
悲しみを抜き出して遠い恋を想う
空を舞う白い花びら
そのひとつひとつに語りかける
きっとあなたが側にいる
白い花びら揺れながら微笑み
消えると知りながら触れてみて
言えた気がする 愛しているを
きっとあなたが側にいる
白い花びら揺れながら微笑み
散らばった心の傷もすべて
癒えた気がする ありがとう
4 :
最強詩人:2001/02/05(月) 14:22
>>3 胤舜さん
初投稿で激辛を選択なさるとは、胤舜さんもマゾの気があるようですね。
このスレッドでは馴れ合いはございませんので、心を落ち着けてから以下の酷評をお読み頂ける様お願いします。
まず、タイトルからして『星に願いを』のイメージに頼ってしまっている。
タイトルを読んだ瞬間から「ロマンティックな感じの先入観で読んでね」と、作者に通告されているに等しい。
これでは詩を読む気すら失せてしまうのに早く気付かなければならないだろう。
渋々詩を読み進めて行くと、恋に破れたらしき女性の心情が綴られている事に気付くが、
タイトルで語られた "雪" がここでは "白いはなびら" に例えられている事に注目せざるを得ない。
つまり、作者は自分の比喩表現の拙さに気付き、無理やりタイトルに "雪" の語を入れる事で、
"白いはなびら" は "雪" の事だと強調せざるを得なかったのであろう。
これではせっかくの詩的表現だと思われた
> 白い花びら揺れながら微笑み
> 消えると知りながら触れてみて
が台無しである。
妄想として繰り返される
> きっとあなたが側にいる
は、雪の様に消える儚い恋のイメージに沿っていると思われるのだが、
> 言えた気がする 愛しているを
> 癒えた気がする ありがとう
この2行の言葉遊びが、その印象を散漫なものにしている。
頭韻は言葉遊びとしては面白いのだが、脚韻で詩を引き締めるというテクニックを身につけるべきではないだろうか。
どうも。何で (カレーの王子様) にしなかったんだろう胤舜です。
「どうやって本文に雪を登場させないで雪のイメージを描くか」
それに夢中になった結果が、肝心要の「白い花びら(=雪)」を
自ら殺してしまった。この辺、胤舜の箪笥にマトモな引き出しが
存在しないということを晒していました。
「語呂の良さ」「勢い」という体の良い言い訳を盾にして
これまで書き続けてきた何よりの証明、そして
それを表すのに最も適した作品が『 雪に願いを 』でしたね。
本当にありがとうございました。次回もどうぞよろしくお願いします。
6 :
最強詩人:2001/02/05(月) 15:56
7 :
痴漢強姦立命館:2001/02/05(月) 16:51
「小鳥」(激辛は劇辛ではない)
小鳥が目をやられて死んでいたんです
どこか遠くまでいって死にたかったのでしょう
窓ガラスには悲惨にもぶつかったあとが
ごつごつごつごつついています
そういえばこの部屋の窓は防弾ガラスでした
誰かに殺されて人生が終わるのが嫌だという理由で
防弾ガラスにした私の部屋の窓ですが
別に撃たれるような理由もありません
小鳥が目をやられて死んでいました
窓ガラスのごつごつは弾薬に似ていました
爆発した火薬は冬の味がしました
防弾ガラスにはまだ一度も銃弾をぶつけていないので
本当に役に立つのか分かりませんが
小鳥が何度もぶつかった程度でできた傷は
銃弾をはばむのに何の影響もないでしょう
小鳥が目をやられて死んでいたみたいです
体をぶつけてこのガラスを割った世界の向こうには
弾が飛び交っているのを知らないで
安全な鳥かごから逃げようとしていたようです
私は鳥がつけた傷あとにそって金槌をあて
がちゃんと割ったので自由になりました
8 :
16:2001/02/05(月) 17:08
「I LOVE チップス」(激辛)
指についた
ポテトチップス伯方の塩
何処に擦るやら迷いつつ
マッチで無いから煙も立たない
どうせ誰も気づいちゃくれない
って
ジーパンで拭いて
勿体無くて
舌を絡めて
認めていた
独りぼっち
気がつくと
掌に湿度98%のポテトチップス
吐いた
思いきり吐いた
反芻だって
また逆逆流
色色に
目を見開き
言葉以外に帰れと命じる
夏から上積みされた
強さ
色々見るに耐えないし
弱さ
色々愛しさが消えない
「I LOVE チップス」
指についた
ポテトチップス伯方の塩
何処に擦るやら迷いつつ
マッチで無いから煙も立たない
どうせ誰も気づいちゃいないって
ジーパンで拭いて
勿体無くて
舌を絡めて
認めていた
独りぼっち
気がつくと
掌、湿度98%のポテトチップス
吐いた
思いきり吐いた
反芻だって
また逆逆流
色色に
目を見開き
言葉以外へ帰れと命じる
上積みされた
強さ
色々、見るに耐えないし
弱さ
色々、愛しかったからね
チップス
塩辛さが胸に山積み
10 :
最強詩人:2001/02/05(月) 18:50
>>7 痴漢強姦立命館さん
投稿ありがとうございます。酷評させて頂きます。
先ず、あまりにも説明過多の傾向があり、それが全体の流れを阻んでいる。
モチーフとして「鳥かご」=「私の部屋」は目新しいものではないが、
防弾ガラス、銃弾等の語に期待感を持ってしまうだけに悔やまれる。
また、ガラスの割れるイメージを繰り返し使う事で、
CM明けにCM前のダイジェストを見せつけられる、出来の悪いバラエティ番組の様な印象しか残らない。
言葉を整理するか、次々に新しいイメージを繰り出す事でその部分は払拭出来るのではないだろうか?
タイトルにもなっている「小鳥」の扱いが、
> 小鳥が目をやられて死んでいたんです
> 小鳥が目をやられて死んでいました
> 小鳥が目をやられて死んでいたみたいです
と、だんだん粗雑になって行く部分にも共感は出来ない。
一行目で小鳥と作者が美しく重なっていたのが、
最終行で醜く乖離してしまっている。
11 :
構造:2001/02/05(月) 18:51
無題(カレーの玉子様)
水平の緊張に保たれた俺の青白い水面が
笑い声ーそう比喩すべき熱した鉄塊によって
赤激し弾け飛んだ
火傷するような感情を追い出そうとする
俺の平坦が殺される中
小さくなっていく俺の丸っこい安息
額を優しくなぞられた
あの日々のような
消えゆく泡に写る黄色い光
>>8-9 16 さん
投稿ありがとうございます。お望みどおりに酷評させて頂きます。
改作された 9 を対象にします。
4 つに分かれているブロックの 1,2,4 はともかく 3 との関連が希薄な印象を受ける。
自虐的な詩である事は想像出来るのだが、突然
> 掌に湿度98%のポテトチップス
>
> 吐いた
という繋がりはあまりに唐突であり、
それまでのお世辞にも軽妙とは言い難い流れをすら、完全に寸断してしまう。
その為に個々のブロックとしては評価すべき言葉の連なりを、意味の面からも寸断している。
胸焼け程度であれば理解に苦しむ事も無い部分に、
"吐いた" という過剰な反応はサービス精神の現われとも取れるが、詩に貢献していなければ意味を失う。
詩は単なる心理描写ではない。
如何に作者の意図を上手く盛り込めたとしても、それは完全には共有され得ない。
読み手はどう読むか、にまで考えが及ばなければ常に自己満足に終わる。
それに気付いている筈の
> 言葉以外に帰れと命じる
が、この詩の中で生かされていない。
13 :
名無しさん@1周年:2001/02/05(月) 19:13
「試験管ベイビー」
『試験管ベイビーって知っていますか?
ただいまクローンの研究が進んでいます。
クローンの研究が進んで遺伝子から人間を
作れるようになったならばもう新しい人間はいりませんよね。
あるいは冷凍技術の発展というものもあります。
冷凍技術が発展してまた人工授精の技術が確立すれば
精子と卵子を冷凍保存することによって
人工的に誕生することができるのです。
試験管の中の赤ちゃんには
■胎内を知りません。
■あたたかいコトを知りません。
■お母さんのお腹を蹴る経験がありません。
■そのお腹に耳をあてて喜ぶお父さんもいません。
■臍がなくなります。
■もちろん記念の臍の緒もありません。
そうなのですがもちろん学者さんたちは
■人類の発展のため。
■安定した誕生のため。流産も死産もありません。
■後天性免疫不全症候群母子感染もありません。
■世界平和の1ステップ。
■人口コントロールが可能。持続可能な開発。
■劣性遺伝子の事前排除
というご意見です。
どうやら、学問という点においてはこれは
非常に「地球にやさしい」ということらしいです。
キリスト教徒はこれを倫理的に否定しますが、
そういえばローマ法王は正式に進化論を認めました。
あれほど否定したことをご都合主義によって認めたので
このほど科学はどんどん宗教に浸食してきています。
そのうちにうちの地下室に試験管取り付け装置が
設置されてお父さんも母さんが必死に僕たちを
製造することになるのでしょう。歯車のもと。
マニュアルも多く発売されるでしょう。
「地球の歩き方」ならぬ「試験管からの子供の育て方」が
きっと書店には溢れかえりますし、
雑誌では特集が組まれるでしょう。
でも、みなさん。安心してください。
劣性な遺伝子は全て排除され優秀な遺伝子しか残りません。
優秀な子供を産みたかったら
そうやって生まれる前からコントロールすればいいのですから。』
>>11 構造さん
1 行目のテンションを保ったまま、最終行まで一息に読ませるテクニックは見事と言う以外ないでしょう。
全ての色が水面に反射するかの様に揺らめいてかき消され、
新たな光を伴って現われる幻想的なイメージです。
テクニック面で特筆すべきは、作者が読み手の読むスピードを完全にコントロールしている所でしょう。
1-3 行と 7-9 行のスピード感の対比がこの詩の読後感の心地良さを決定づけていると思います。
> 消えゆく泡
の一瞬を捉えたハイスピード撮影の 1 コマのフィルムの印象を残しながら、
その膨大な一瞬の積み重ねをも感じさせる詩です。
15 :
最強詩人:2001/02/05(月) 19:48
16 :
構造:2001/02/05(月) 22:17
無題(カレーの玉子様)
白は賄賂
彼女に与えられた微笑
我々が抱く批評眼を回避する
彼女の唯一の武器
それ故に
彼女のキーボードから削れて行く
彼女が謳い続けたNの字が
引き裂かれた壁紙の中
コンクリートの冷たさに
我々は悟る
彼女が我々に与えた賄賂
それらが貼りつけられた水面を
>無題(カレーの玉子様)
ごめん、ちょとワラタ
18 :
文学板:2001/02/06(火) 01:04
こんな中学生の作文を詩という奴もアレだけど、
評価しようとする君もすごいよ。悪い意味で。
がんばりな。帰る。
19 :
文学板:2001/02/06(火) 01:08
あ、でも構造とかいうセンスない名前の奴の詩はいいね。
ちょっとくやしいけど。
多分プロだな。構成が素人とは思えない。
盗作でもない限り、構造はすごいね。
20 :
名無しさん@1周年:2001/02/06(火) 01:12
海唯がまた偉そうになんか言ってますよ!
海唯は皮肉もへたくそだな。
22 :
名無しさん@一周年:2001/02/06(火) 03:20
唇を傷つけるようにする、口の端に血を泡立てさせあくびする
短距離走者のように、真摯な気持ちで車をとばす
コウノトリが運んできたような朝に、まぶたの裏は過剰な赤になっている
目が覚めたなら、剥き出しになって笑う
夜からひと一続きの朝と飲み過ぎたコーヒー、無理をした早朝のジョギング
ベトベトの汗とネバネバの口の中にあった、
この気分はリアルだと思いたい
老人のような、しなびた叫びで笑う
または覚醒しきった目で穏やかに笑う
赤い空が僕を包んでいるように思った
もう少しお待ちください
24 :
最強詩人:2001/02/06(火) 10:58
>>13 淡々と語られるアンチユートピアのイメージはその記述的な文体と密接にリンクして恐怖を形成する。
日本語として違和感を感じる部分にも、あるいはこの詩すら試験管内で産まれたかの様なフリークス的印象を与える為の意図を感じずにはいられない。
この詩に逆説的なイメージを読み取る事はたやすい。
そしてたやすいが故に、詩としては稚拙である。
何を書きたいかではなく、何を感じさせたいかを考えた場合、
この皮肉めいた最終 4 行や、
> 「地球にやさしい」
> 歯車のもと
等の語は不要に感じる。
> ■劣性遺伝子の事前排除
の一行が雄弁に物語る通り、容易にナチズムを想起させるこの詩にとって
これらは蛇足に過ぎないのではないだろうか?
意図と表現の間で揺れ動いている、過渡的な詩と言えるだろう。
25 :
最強詩人:2001/02/06(火) 10:59
>>16 構造さん
〜時にはネカマを装って〜
えっと、これってあのスレッドでの事を詩にしてるんですか???
すごおーい!尊敬しちゃいますー!
彼女っていうのが、あの人のことなんですよね?
(ってまちがってたらごめんなさい!ペコリ)
やっぱりここに描かれているのは『怒り』なんですよね?
私は
>コンクリートの冷たさに
っていうところに、レスになってないレスに対するイライラを感じちゃいました。
チョット深読みしすぎかなーーー?って思うんですが、
>それらが貼りつけられた水面を
この行の、水面っていうのがこの掲示板だとしたら、
「それら」が「貼り付けられた」っていう言い回しが気になったんですよね。
「それら」は書き込みの事だと思うんですけど、「貼り付けられた」って言う事は、
「彼女」がパソコン初心者のくせに、一度メモ帳とかで書いた文章をコピー&ペーストで
「貼り付け」てるって事を指しているんでしょうか???
あ、今あのスレッド読み直したら、あの長いレスが1、2分の間隔で書き込まれてます!!!
す、凄ぉーーーい!
でも気付いた私も誉めて! <<イイコ、イイコ(笑)
うーん、深いですねえ。
詩のモチベーションに『恋愛』以外にも、
色んな感情が在るんだって気付かされたステキな詩でした。
投稿サンキュ!
本物きちゃった??
27 :
最強詩人:2001/02/06(火) 11:06
28 :
最強詩人:2001/02/06(火) 11:07
やった!
最強詩人さんはプロですか?
ちなみに「激辛」以上の評価は可能ですか?
31 :
最強詩人:2001/02/06(火) 11:17
>>29 ただの素人です。
>>30 激辛は、どんなに良いと思った詩でも酷評するんですが、
それ以上でしたら罵倒が出来ますが…。
もし需要があるんでしたら、タイトルの後ろに(ハラペーニョ一瓶)を付けてください。
ありがとうございます。
今度挑戦いたします。
ではまた。
33 :
最強詩人:2001/02/06(火) 11:21
34 :
最強詩人:2001/02/06(火) 11:57
>>22 凄く好みの詩なんで私が言うべき事はほとんど無いんですが、
一つだけ気になる点は、この詩に句点は必要だったのか?と言う事です。
1,3,5 行目には意味的な区切りとして必要なのかも知れませんが、
2,4,8 行目の句点はせっかくのスピード感をスポイルする様に感じます。
読点を排している所から、句読点に関して自覚的なのだと思いますので、
読み手の読むスピードにも注意してみて下さい。
あと、見当外れの指摘なのかも知れませんが、
> この気分はリアルだと思いたい
の一行は、この詩の中で浮いている様に感じます。
何を感じさせたいのかを明確にすれば、もっと良くなると思います。
35 :
(kau-a):2001/02/06(火) 12:16
激辛+王子様の評価は可?
贅沢やも知れないけど
36 :
最強詩人:2001/02/06(火) 12:34
>>35 (kau-a) さん
やってみますよ。投稿して下さいね。
37 :
(kau-a):2001/02/06(火) 13:37
無題(じゃあミックスで)
私に安心をください。私に心からの安心をください。
いつも、一人ぼっちで、いつも、愛想笑いで。
私にゆとりをください。私に心からのゆとりをください。
他人の気持が気懸かりで、自分の気持は奥に籠もるばかりで。
私に誰か約束をください。私に消えることにない約束をください。
気ままに動きすぎて、気ままに考えすぎて。
確固たる意思。
五月蝿いばかりの固執。
前進欲。
振る返る事への恐怖。
現実との直面。
欠落。怠惰。焦燥。呵責。苛立ち。憎悪。怒り。慢心。淫乱。荒廃。
抽象的な気持。すべて霧がかる。意識さえも。
自分が何故歩いているかも分からない。存在さえも。世界さえも。
懐疑的。
懐疑的?
私には”気持”が欠落していますか?
「上に挙げた”気持”は持っていません。」
私には他人の気持を理解できますか?
「何を考えているかは分かるけど、私の思い通りにならないのは
悔しいです。」
悔しい。悔しい?
世界に住んでいるのは、私一人ではない。なのに、
何故悔しい?
自己中心的。
自己中心的?
わかっている。知っていた。最早矯正出来ないかもしれない。
わかっている。だから。
私に安心を下さい。私にゆとりを下さい。私に約束を下さい。
私に・・。
心からの。
38 :
最強詩人:2001/02/06(火) 14:31
>>37 (kau-a) さん
あまりに狂おしいまでの求道的な詩に私は言葉を失います。
安心、ゆとり、約束を求めながら、
作者はその何れも欲してはいないし、その何れも信じてはいない。
表面では嘲笑しているかに見える「自分自身の感情」を、
戸惑いながらも肯定せざるを得ない自己言及的な詩であり、
感情移入してしまえば、そのウロボロスの円環の中に読み手を取り込んで行く、
深淵を覗き込ませる様な深みを感じます。
ここで作者は技巧的に
> 私に・・。
> 心からの。
としていますが、これが作者の心の訴えであるとは到底信じる事が出来ない、コンセプチャルな詩ですね。
明確な意図の元、完全にコントロールされた冷静な言葉。
そしてそれらによってのみ到達し得る、詩の高みに感動しました。
39 :
はじめまして。:2001/02/06(火) 17:18
世界 (指定なしの「気分次第」でよろしく)
おれのアタマは外を歩く時
いつも今にも転げ落ちそうになる
どうして皆は何も考えないでいられるのかと
誰の眼も気にしないでいられるのかと
いぶかしみながら
それでもおれは街を歩いていた
いつものような
曇り空の下の車の多い道を
ふいにおれのそばを汚ならしい自転車が
走り抜けた
そのとき気付いたこれは映画の中なのだと
おれは映画の中を歩いているんだと
思って視線を上げると確かに
皆の話し声がはっきりと聞こえてきた
そうだったのか
ここがおれのいる世界なのだな
>>39 はじめまして。さん(HN なのかな?)
コミカルに語られる世界の中に、一人不安を感じる「おれ」の存在。
文脈の意外性、改行による区切りの巧みさ。唐突に語られる世界の実態。
など、どれを見ても文句を付け様が無いと思います。
最終 2 行が「認識」なのか「諦念」なのか語られない部分に余韻を残して、
書割りのセットの中に迷い込んだ様な錯覚を感じました。
後は好みの問題になると思いますが、私はもっと
> 曇り空の下の車の多い道を
> ふいにおれのそばを汚ならしい自転車が
この 2 行の間で、この世界を彷徨わせて欲しかった。
迷宮の様な出口の無い世界の描写を味わいたかったと感じました。
よく出来た SF 小説の様な味わいのある作品でした。
(もしかして P.K.ディック好きですか?)
41 :
最強詩人:2001/02/06(火) 18:15
42 :
hi-C:2001/02/06(火) 20:31
薬漬けの鶏
ファーストフードのハンバーガー
女性ホルモン漬けの牛肉を食べる
体にいいと言われて食べるサラダ
農薬漬けの野菜を食べる
スーパーで買った魚の刺身
防汚剤漬けの魚を食べる
俺達は薬漬けの鶏
誰かの手で生かされている
蛇口をひねれば水道水
化学薬品漬けの水を飲む
100%のオレンジジュース
毒ガス漬けのオレンジを飲む
喉を潤す清涼飲料
添加物漬けのジュースを飲む
俺達は薬漬けの鶏
自分一人では死ねない
43 :
はじめまして。:2001/02/06(火) 23:04
最強詩人さんの批評は、なんだか詩的で良いですね。
>この2行の間で、この世界を・・
なるほど。参考になります。
楽屋落ちは控えたいのですが、自分としては別にSF的な
効果を狙った訳じゃなく、映画の中を歩くような気分で
外を歩くと世界が少し違って見えるよ、てなつもりだった
のですが。でも最強詩人さんの解釈も、なるほど面白いです。
>PKディック
SF作家ですか?それとも詩人?
おすすめの作品など教えてもらうとありがたいです。
44 :
名無しさん@1周年:2001/02/06(火) 23:46
たしかに評価も詩的だ。
つーか、目的はなんだらう。
45 :
最強詩人:2001/02/07(水) 10:42
>>42 hi-C さん
10 年前の宝島読者のパンクロッカーの歌詞の様です。
一言で言えば '古い'。
実際にこの手の主張が大手を振るい、スーパーやコンビニでも
無農薬野菜やミネラルウォーターが簡単に買える様になりました。
作者がこの詩の危機感を抱いているのならば、多少割高になるとはいえそれを回避出来る筈です。
作者がこの背後にあるシステム(資本主義構造ですが)そのものに対して、
危機感を持っているのなら、サンプルに挙げられた食品以外の物に対しても眼を向けて、
詩に盛り込まなければならないでしょう。
私はこの詩に対しては、近視眼的な視野しか感じ取れませんでした。
政治的な詩を書くのであればもっとグローバルな視野を持たなければならないと思います。
詩としても、あまりに直接的で薄っぺらい比喩しか無いために単調になってしまっています。
これを歌詞と仮定した場合、
> ファーストフードのハンバーガー
> 女性ホルモン漬けの牛肉を食べる
例えばこの 2 行を
クロイツフェルト・ヤコブ病に犯されたハンバーガーを
テイクアウトでお持ち帰り
こう書き直せば、単調な 8 ビートでは無くなってメロディーに幅は出ませんか?
定型(曲)に合わせた詩(歌詞)ではなく、
"詩によって生み出されるリズム" を念頭に置いて考えてみてはどうでしょう?
46 :
最強詩人:2001/02/07(水) 10:52
>>43 はじめまして。さん
うーん、解釈が間違ってましたか。申し訳ない。
"曇り空" や "汚ならしい自転車" で誤解したようですね。
P.K.ディックはSF作家です。
映画「ブレードランナー」の原作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」とか読んでみてはどうでしょう。
SFではないですが「戦争が終わり、世界の終わりが始まった」もお奨めですよ。
>>44 目的は贖罪です。
47 :
構造:2001/02/07(水) 19:01
贖罪ですか・・・
わかりました。
48 :
はじめまして。:2001/02/07(水) 20:46
>>46 いえいえ、違う解釈をされているのを見て、
むしろありがたかったです。
PKDは、なーんか、私のツボっぽい気が(笑
早速読んでみます。
あと、またなにか書けたらカキコします。
49 :
hi-C:2001/02/07(水) 22:24
>45 最強詩人様
マジツッコミありがとうございます。
「詩によって生み出されるリズム」。これ、意識してみようと思います。
あと、時間(&ネタ)があれば、またここにカキコします。
50 :
ごどん:2001/02/08(木) 06:42
『ハイヴィジョンの芸人』
ブラウン管が魂を吸うのでテレビは見ない
僕らについに別れが訪れる
あれからの七年は 僕にとって
拷問だった
恥辱だった
君のことは心配だけれど
復讐だとでも思ってくれ
最後に僕は呟いた
お前のツッコミはヘタすぎる
お前のツッコミはヘタすぎる
ブラウン管は魂を吸うのでテレビは見ない
51 :
最強詩人:2001/02/08(木) 10:15
>>50 ごどんさん
タイトルで早くも期待させられます。
そして時代錯誤な宣言ともとれる一行目と、"ハイヴィジョン" とのギャップで、
益々期待が膨らんで行きます。
そしてまたもや、別れる男女の関係を思わせるブロックが続き、
タイトル、一行目、この男女の関連を示す手がかりも与えられないまま、
> お前のツッコミはヘタすぎる
> お前のツッコミはヘタすぎる
実は売れないコンビ芸人に関する詩であった事が開陳され、
再び一行目がリフレインされるのですが、その響きは一行目とは全く異なったニュアンスを感じさせます。
可笑しくしようとする努力も空しく解散するコンビの悲哀を忠実に写し取った構成になっています。
ただ、構成が上手すぎる為に作者の「こう読まそう」という意図が余りに見えてしまう部分に疑問が残ります。
> お前のツッコミはヘタすぎる
は、オチであると同時に説明過多にも感じるのです。
タイトルに "芸人" の語が入っているのですから、あえてオチを付けずにおいても良かったのでは無いでしょうか?
あるいは本当に "呟い" てみるとか。
> お前のツッコミはヘタすぎる
では叫びになってしまっているんです。( ここがツッコムとこなのかな? )
この 2 行はこの詩の中で特殊なポジションにあるので、
その扱いをもっと慎重にすべきだと思います。
52 :
最強詩人:2001/02/08(木) 10:18
>>48-49 はじめまして。さん、hi-C さん
また投稿して下さい。
あと "様" いらないです。
53 :
XIN:2001/02/08(木) 22:29
773406
自殺したい奴はとっとと死んでくれ。
寝たきりの老人も死んでくれ。
腐った政治家も、狂ったテロリストも、
キレたガキも、壊れた親も、
みんなまとめて死んでくれ。
お前らのかわりは幾らでもいるのだから。
54 :
(kau-a):2001/02/08(木) 23:06
適度な敵愾心は時として心地よいものである
己の存在を月明かりのように
先行き知らぬ夜道の我を 際立たせてくれる
俺はお前が嫌いだ
お前は俺が嫌いだ
まるで恋人の囁きか
俺は今誰かの存在に相対している
愛 と言えるかも知れない
55 :
便ジャミン:2001/02/08(木) 23:38
今日に至るまでの
幾千のつぶやきのなかに
もしかしたら僕の本当が
あったかもしれないと
振り返り 目を見開くが
見つかるはずもなく
ただがらんどうの
でもきれいな空があった
56 :
(kau-a):2001/02/09(金) 00:48
俺、激辛一丁
54のやつです
最強詩人さんとかけて
夏場の冷蔵庫の存在理由ととく
そのこころは
58 :
腹黒い:2001/02/09(金) 03:00
開いて見ると、コークと氷(ひょう)がある、
なーんちゃって。
59 :
歌丸:2001/02/09(金) 03:07
モノが腐らない為に必要です。
60 :
ろここ:2001/02/09(金) 03:53
「こころころころ」
こころ
こころは目にうつらない
恋人を想うこころ
友達を頼るこころ
仲間を信じるこころ
言葉を使ってもつたえられないこころ
こころを見せることができれば、どんなに楽なのかな
こころ
こころは目にうつらない
恋人に嘘をつくこころ
友達を裏切るこころ
仲間を捨てるこころ
こころにもないことを言うこころ
こころの不透明さにわたしは甘えているのかな
61 :
最強詩人:2001/02/09(金) 11:50
>>53 XIN さん
詩として認識出来るのは
> お前らのかわりは幾らでもいるのだから。
の一行だけです。
後は単なる作者の主張に過ぎず、抽象化も一般化もされていないニュース速報板などで
よく見かける扇情的な書き込みそのものです。
その為に、結局唯一詩と認識出来る一行もそれ以上の印象を残す事がありません。
>>45 でも書きましたが、政治的な詩を書く為にはグローバルな視野が必要です。
作者がどれだけ「自殺したい奴」「寝たきりの老人」「腐った政治家」「狂ったテロリスト」「キレたガキ」「壊れた親」の
それぞれに真摯な姿勢でいられるか、正面を切って対峙し「死んでくれ」と言えるだけの根拠を持っているか、が問われるのです。
読み込めば作者の憂いが最終行に込められている事は理解出来ます。
しかし、その憂いは独善的にしか感じられないのです。
作者が詩として呈示した一文は、ニュース番組を 1 時間見れば誰でも書ける事に気付くべきです。
もう少し深く対象について考える時間をおいてから詩にしてみてはどうでしょう。
62 :
最強詩人:2001/02/09(金) 11:50
>>(kau-a) さん
詩人として余りに王道を行き過ぎる傲慢な態度。
不遜と呼び変えても差し支えないぐらいに詩的に在り過ぎる。
作者の愛を独り占めする存在に対し、月明かりとしか言えない、
そしてそれが最大級の賛辞と思い込んでいる作者の傍若無人さには嫉妬すら覚える。
"まるで恋人"、"誰かの存在"、そして
> 愛 と言えるかも知れない
全てが自己愛の典型であり、それ故に詩として成立せざるを得ない語群である。
> 俺はお前が嫌いだ
> お前は俺が嫌いだ
この 2 行の直接的な告白が作者のバランスを失った性欲を物語っている。
作者は異常性愛の実践者であり、表面上サディスティックな仮面で自己を覆ってはいるが、
その内実は完全なるマゾヒストであり、ハイヒールで踏みつけられながら「豚!」と罵られる事を至上の幸福と考えていると思われる。
63 :
最強詩人:2001/02/09(金) 11:51
>>55 便ジャミンさん
美しいヴィジョンです。
物悲しい様でいながら理由も無く救済された気分になり、爽やかな読後感を与えてくれました。
一文字の過不足もなく全てが調和して、最終行の発見の為に奉仕していると思います。
きっともう一度前を向いた時に、新しい "僕の本当" を見出したのではないでしょうか。
私がこの詩を読んで思い出したのは、夕焼けと青空の境界の深く混じりあった紫の空でした。
理由も無く泣きたくなるほど美しい風景の感動がストレートに伝わってくる詩です。
64 :
最強詩人:2001/02/09(金) 11:51
>>60 ろここさん
作者の中の自己愛と自己嫌悪の両極が素直に表現されていると思います。
しかし感じるのは煮え切らない印象でしかありません。
疑問形で自問している部分は、実際にはおぼろげにせよ答えを得ているのではないかと思います。
その答えにならない答えの部分まで掘り下げて詩にしてみてはどうでしょう?
この詩は過渡的な記録に留め、読み手に呈示すべきものは何かを考えてみるべきだと思います。
「こころころころ」という読み手を惹き付ける魅力的なタイトルを付けているのですから、
内容も凡庸な「わたしのきもち」に耽溺する事無く、
詩という表現のエンターティナーである事を忘れないで下さい。
"何を書くか" はもちろんですが、"どう読ませるか" も重要な詩の要素なのです。
66 :
最強詩人:2001/02/09(金) 11:56
67 :
姫:2001/02/09(金) 14:07
にゅうどうぐも
夏の空に大きく浮かぶ あの雲になら
のれる気がスル…
夢と希望が見せる幻の中で
生きているというのでしょうか
小さな泪も掻き消してくれる かぜ
でも祈りの声を… きこえなくしないで
3つの音の中でお腹すかしてる
私はそれを消し去る
もう2度と心と身体は同じところにいられない
時に委ねる…
フシギな色をしてる ヒトミの中にうつる
意識して焼きつける風景
忘れない様に何度もおもいだして
つけたされてゆく 偽物のキオク
また生まれてくる幻想を抱えて眠る 朝
そばにいたい…
68 :
折戸慶介:2001/02/09(金) 16:18
初投稿です。よろしく。(あえて激辛で(笑))
「ひとりで帰る」
ひとりでかえってみる
いつもは友達の背中が邪魔で見えなかった
真っ赤な夕日が見えた
僕の体はすっかり真っ赤になって
とっても帰りやすくなった
せっかく真っ赤になったのだから
ビールでも買って帰ろう
よっぱらってしまおう
これからもひとりで帰ってみよう
69 :
最強詩人:2001/02/09(金) 16:36
>>67 姫さん
このスレッドで何度か書いていると思いますが、
詩は単なる心象記録ではない事を理解して下さい。
如何に上手く作者の気持ちが書けたとしても、読み手には何も伝えられません。
この詩をどれほど読んでも、作者がなぜ
> あの雲になら のれる気がスル…
のか、なぜ
> もう2度と心と身体は同じところにいられない
のか、共有も理解も出来ません。
比喩が上手いとか、イメージが美しいとかは最終的な装飾に過ぎないと私は考えています。
決定的にこの詩に欠けているのは、
> 意識して焼きつける風景
が、一切見えない部分にあります。
作者は何を見たのか?それすらも興味が湧かない程にこの詩に語られている言葉にはリアリティがありません。
例え幻想の世界を描いていたとしてもリアリティも無い、共有もされ得ない詩に訴求力は無いんです。
作者がその瞳の中でのみ眺めている風景を言語化する為には、
月の裏側から雑音混じりの無線機で価値観も文化も宗教も異なった読み手に向かって、
作者の母国語以外の言語で説明するくらいの努力をして下さい。
そして、それだけの努力をしても 50% の理解どころか誤解、無理解が大半である事を認識しなければなりません。
私が最大限努力してこの詩から読み取れるのは、作者が
「雲を眺めながら昼寝して、夢を見て、眼が覚めたら寂しかった」
ぐらいのものです。
他人にこんな事を言われても、私は『だからどうした』としか言い様がありません。
"自分が何を書きたかったのか" を客観的に分析してみる所から始めてみて下さい。
70 :
最強詩人:2001/02/09(金) 17:34
>>68 折戸慶介さん
誉めるべき部分もあるにはあるが、先ず 1 行目の歯切れの悪さに躓いて、
後もそれに引きずられたままの印象が残る。
作者がこの詩を推敲したとは、到底思えないこなれない詩である。
まだ詩作に不慣れであろう事は容易に想像出来るが、
推敲とまでは行かなくとも、読み直してみる、くらいの慎重さは必要だろう。
最終の 3 行でとって付けたように脚韻を踏んでみるくらいの知識はあるようだが、
既に変拍子となったこの詩には、ぎこちなさでしか貢献出来ていない。
全体として "ひとりで帰ってみよう" と作者に思わすだけの夕日に対して、
深く掘り下げる事無く、読み手にその夕日の感動を少しでも共有してもらおうという努力がなされていない為に、
折角の "真っ赤" に彩られた風景のグラデーションが感じられない。
71 :
胤舜@どことなく個性派 ★:2001/02/09(金) 17:54
『 今昔恋物語 』(カレーの王子様)
ぼんやり退屈顔の君に
一席ぶってみたくなった
溝を走られ 音を紡いでいた
あの黒くて丸いヤツは
何処に消えたかって
馬鹿はゆっくり休んでから言え
幻みたいになる
近い将来に そうなるって
誰かが言っていたなぁ
どっこい しぶとく生きている
キラキラ輝く円盤
半永久的って話だったのに
今じゃ少し怪しくなったか? でも
僕は あと百年生きる訳じゃない
古いモノへの愛着と
新しいモノへの憧れ
どっちも大事だって
思う今日この頃で Ah
古都を旅して
心に染みる 日本の情緒
うっすら目に浮かんでくる様だ
いにしえの恋物語
超高層ビルからの眺め
確かに遠くまで見渡せるや
足元を見失わずにいられりゃ
何処にいたって 僕は僕だから
君に話して
確かめてみる 自分の状況
どうやら沈んでいない様だ
これからの恋物語
72 :
YOCCHIE:2001/02/09(金) 19:09
「グレイト」(中辛)
お前に「グレイト!」
素敵な称号!
運命に「グレイト!」
感謝の称号!
笑顔に「グレイト!」
和みの称号!
明日に「グレイト!」
希望の称号!
今までの俺にも・・・「グレイト!」
・・・なんでもいいや!称号!
73 :
最強詩人:2001/02/10(土) 01:09
>>71 胤舜さん
唐突に一席ぶたれるのは誰なのか?恋物語と銘打たれて語られるこの詩の中で、
ぼんやりと退屈しているのは、詩に飢えた読み手たる我々に相違ありません。
その前提に拠ってこの詩を読めば、確固たる地盤に根ざすべく奮闘する作者の決意表明が、
「恋物語」という甘い粉砂糖でコーティングされたかに偽装されているタイトルと、
鏡の表と裏の関係の様に織り込まれている事が分かるでしょう。
その意味で、多層的に読み手を挑発する魅力的な詩である事が見てとれます。
ここで重層的に詠まれる内の一層は、21 世紀とそれ以前の対比であり、
塩化ビニールの円盤と CD、そして DVD に続く新しいメディアの寿命をすら包括的に、
そして感傷と愛をもって語られるダイナミズムが存在します。
更には古都と新都の多次元的なパースペクティブに目眩すら覚え、
それらが渾然一体となって作者の 21 世紀に対する思いとして語られる時、
私は自分自身の足元を確かめずにはいられません。
「私は確かな地平に立っているのだろうか?」
そしてゆっくりと着地する作者の自省は、読み手たる我々を包み込み、
今一度足元に目を奪われた我々に "前" を向く事を促します。
21 世紀の幕開けに相応しい、歓喜と喚起に満ちた感動的な詩であると言えるでしょう。
74 :
最強詩人:2001/02/10(土) 01:10
>>72 YOCCHIE さん
連休明けに批評します。お待ち願いたい。